国産チーズってこんなにあるの⁉『食べて発見!チーズニッポン 国産チーズセミナー』体験ルポ
国産、外国産問わず様々な種類が手ごろな値段で楽しめる「チーズ」。今や日本人にとっても日々の食生活に欠かせない食品ですよね。そんな中、日本の乳製品業界は今大きな岐路に立たされています。
去年2018年に「包括的および先進的な環太平洋パートナーシップ協定(TPP11)」が、そして今年2月1日には「欧州連合との経済連携協定(日欧EPA)」が結ばれ、チーズは16年かけて関税が撤廃される見込みです。こうなると、海外のチーズが身近になる一方で、国産のチーズは国際競争力が必須になってきます。
そこで2019年3月7日(木)、東京都内にあるPatia市ヶ谷にて、NPO法人チーズプロフェッショナル協会主催『食べて発見!チーズニッポン 国産チーズセミナー』が開催されました。イベントでは、まずチーズプロフェッショナル協会会長・本間るみ子さんによる挨拶がなされ、その後農林水産省の牛乳乳製品課担当者によって国産チーズの現状、国産チーズの取り組みについての説明がありました。

チーズは今、世界的に需要が伸びていて、ブームになっているそうです。また新鮮なものが一番おいしいフレッシュチーズは、作った地域で消費することで地域の人々とのコミュニケーションにもつながります。日本でも、こういったチーズの文化をもっともっと根付かせていくことが、チーズ業界活性化には不可欠とのお話でした。
続いて、実際に国産チーズを作っている生産者の方々が登壇し、自身が手掛けるチーズの魅力や味わいについて説明。「ニセコチーズ工房」2代目オーナーである近藤裕志さんは、ミモレット「二世古 椛【momiji】」について、切り方によっても味わいや風味が変わってくると紹介。

実際に試食してみると、先に説明された通り角切りにされたものはじわじわ味が染み出してかめばかむほど味と香りが口の中に広がり、薄くスライスされたものは口に入れた瞬間にふわっと強く風味を感じました。

近藤さんは、この違いを料理によって使い分けているとのこと。さすがです…!
「アトリエ・ド・フロマージュ」チーフの塩川和史さんは、自社で製造している国産ブルーチーズと海外産のブルーチーズを試食として出し、その違いを解説。

まず、国産と海外産の大きな違いは、食べている飼料や牧草の違い。日本の牛は、乳牛として育てられていて、それに合った飼料を食べているためクセが少なくミルキーで食べやすい味わいでした。一方海外の牛は日本とは飼育方法などが異なり、また日本は軟水、欧州は硬水という違いもあるため、海外産のチーズは力強さがあり、塩気も強く感じました。

また、ブルーチーズを作る際、牛乳の脂肪分が滑らかさに大きな影響を与えるとのこと。ブルーチーズに合うよう改良を重ねて今の味にたどり着いたそうです。
会場には、国内の優れたナチュラルチーズを表彰する「ジャパンチーズアワード2018」で上位に入賞したチーズ約20種類が試食として用意されており、セミナー後は試食の時間も設けられました。



ブルーチーズのラクレット流しかけなど普段あまり見かけない珍しいチーズも…!!

せっかくなので、筆者も実際にいただいてみました!

今まで一般的なスーパーで売られているようなオーソドックスなチーズ以外あまり食べたことがなかったのですが、「チーズ」と一言で言ってもこんなにバリエーション豊かで1つ1つ味わいが違うものなのかと驚き。ブルーチーズも、何となく食わず嫌いだったのですが、味わえば味わうほど濃厚な味わいが口の中に広がり、「こんなに美味しいならもっと食べておけばよかった…!」と思うほど。この試食会以降、プライベートでもいろいろなチーズを試すようになりました。
海外産のチーズも良いですが、国産のチーズにももっと目を向けて、今のうちから生産者さんたちを応援していきたいですね。皆さんも、お気に入りのチーズ生産者さんを見つけてみてはいかがでしょうか。
取材・文=きこなび(月乃雫)
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