もう失敗しない! 適切な糖質制限ダイエットのやり方とは? ポイントや注意点のまとめ

#美容・健康   


もうすぐ夏到来。自由に外出できない生活が続き、知らないうちに体重が大変なことに…なんて人もいるのではないでしょうか。やばい、元の体重に戻さなきゃ…そんな焦りを感じ、「糖質制限ダイエット」にチャレンジしたいと考えている人も多いことでしょう。

しかし、糖質制限を正しく理解していないと、ダイエットが失敗に終わるだけでなく、健康を損ねてしまうことも。ここでは糖質制限に必要な知識を解説します。

糖質制限のメリットやデメリット、ポイントや注意点のほか、医師による健康的な糖質制限ダイエットのためのアドバイスなどにも触れています。ぜひ参考にして、あなたのダイエットを成功に導いてください。

糖質とは何か?栄養素としての役割


糖質は、タンパク質や脂質と並ぶ、3大栄養素の一つである炭水化物に分類されます。炭水化物は、食物繊維と糖質で構成される栄養素です。食物繊維は体内で消化されないものですが、糖質は体内で消化でき、すべて吸収されます。

糖質は、私たちの体に必要なエネルギー源となります。体を動かすためのエネルギーだけでなく、脳や神経を正常に機能させることにも深く関わっている栄養素です。

糖質というと「甘い物」を思い浮かべる人もいるかもしれません。しかし、糖質の含まれる食べ物は、お菓子やスイーツだけではありません。また、糖質は、太りたくない人には敬遠されがちですが、実は、健康を保つために欠かせない栄養素でもあるのです。

【画像を見る】糖質制限は食事療法のひとつ


そもそも糖質制限とは食事療法のひとつだった


糖質制限という言葉をよく聞くようになりました。男女を問わず、ダイエットのために糖質制限に取り組む人も増えているようです。糖質制限は、元来、メタボリックシンドロームなどを改善するために考案された、糖質を多く含む食べ物を制限する食事療法です。糖尿病の治療にも取り入れられています。

糖質は摂取したとき、すべて血液中に吸収され、エネルギーに変わります。そのため、糖質を摂ったときの血糖値の上昇幅には気をつける必要があるのです。血糖値が上がりすぎるとインスリンが分泌されます。インスリンはエネルギーとして使われなかった糖質を脂肪に換える働きを持つ物質です。

糖質を制限すれば、インスリンの分泌を抑えることができ、新たな内臓脂肪の蓄積を防ぐことができます。また、エネルギー源としての糖質が足りないとき、エネルギー源として使われる(燃焼する)のは内臓脂肪なのです。

糖質制限のメリット・デメリット


糖質制限のメリットは、ダイエットをする場合でも、カロリー制限をしなくてもいいということです。カロリー制限では、すべての食べ物が対象となるため、食べられる量が減ることがストレスになるだけでなく、必要な栄養素まで不足する可能性が出てきます。

糖質制限の場合は、カロリーではなく、糖質にフォーカスするため、制限から外れる食べ物の範囲が広がるのです。内臓脂肪がエネルギー源として使われるため、効率的に痩せられる期待が持てます。適切な糖質制限をすることで、適正体重に近づきやすいと言われています。

糖質制限のデメリットとしては、糖質が含まれる食材の知識が必要になることが挙げられます。前述したとおり、砂糖の入った甘い物という単純なものではありません。糖質は、ご飯やパンといった主食や果物など、あらゆる身近な食材に含まれているのです。

また、極端な糖質制限をしてしまうと、エネルギー不足になる可能性もあります。脳にエネルギーを行き渡らせることができずに、無気力になったり、眠気を感じたりすることもあるので注意が必要です。


糖質制限が向いている人は?


健康診断の血液検査でインスリンの値が高い人、あるいは血糖値が高い人などは、糖質制限に取り組むことで数値が改善する期待が持てます。普段の食生活の中で、白米や麺類、アルコールなどを摂取する頻度や量が多い人は、インスリン値や血糖値が高い数値になりやすい傾向があるようです。

したがって、これらをセーブすれば、インスリン値や血糖値を適正な値に近づけやすくなります。結果的にダイエットにつながっていくかもしれません。

ただし、個人の体質にもよるという認識が必要です。結果的に、ダイエットにも一定の効果が認められているとは言え、元来、血糖値の正常化とダイエット効果は別物です。糖質制限がすべての人に適しているわけではないことを認識しておく必要があります。また、インスリン値や血糖値以外に健康上の問題があるような場合には、糖質制限が適さないこともあります。


糖質制限のポイントは?自分でコントロールできる範囲で


糖質制限をするときには、ご飯や麺の主食をできるだけ減らします。代わりに、こんにゃくや豆腐などの低糖質の食材を取り入れたメニューにしていくことがポイントとなります。現在は、糖質を抑えたこんにゃくベースのお米や麺、豆腐やおからをベースにした麺なども出回っているので、それらを代用するのも一つの方法です。

間食は、甘い物をできるだけ避けて、ナッツやチーズなどに切り替えていくのがおすすめです。糖質制限をしながら、栄養価の高いタンパク質やビタミン・ミネラルを補給することができます。


過度な糖質カットにならないように気をつけ、必要な糖質量は確保する必要があります。

できる範囲で自分なりにコントロールすることを続けていくことが大切です。糖質摂取量も、精神的にも、無理をしないということが、糖質制限を継続するコツであることを念頭に入れて取り組んでいきましょう。

糖質制限の注意点!栄養バランスも考えよう


糖質制限にはダイエット効果があるという情報を鵜呑みにしないように気をつけてください。糖質制限にもデメリットがあり、間違ったやり方で続けてしまうとリスクも伴います。そのリスクまで理解した上で、適切な糖質制限を継続していくことが大切です。ここで、糖質制限を行っていく上で注意しておきたい点を確認しておきましょう。

まず、糖質だけを制限すれば、ダイエットできるという考え方でいると、極端な糖質制限につながりやすくなります。また、糖質制限だから、糖質を含まない(少ない)食材をたくさん摂って食欲を満たすことも、適切なやり方とは言えません。

過度な糖質制限や摂取する栄養価の偏りは、栄養バランスの崩れを招きます。糖質を含まない食材でも過剰に摂取すれば、他の健康リスクにつながる可能性が出てきてしまうのです。たとえば、動物性脂肪の多いお肉に偏った食生活になってしまえば、動脈硬化やコレステロール値の異常にもつながりやすくなります。

無理のない糖質制限の方法を紹介!


では、糖質制限を無理なく続けていくためには、どのような方法が有効なのでしょうか。具体的な方法をご紹介します。

基本的には、白米、麺、パンなどの主食の量は抑えていきます。一方で、タンパク質や脂質、食物繊維については、適量を摂取していくことを心がけましょう。白米、麺、パンの割合が多いときほど、良質なタンパク質や食物繊維が不足しがちになるため、置き換えることで栄養バランスも整いやすくなります。

完全に主食を抜いて、すべてを置き換えようとすると難しくなることも考えられるため、一食あたりのタンパク質や食物繊維が占める割合を高くする意識を持つことをおすすめします。

また、栄養素ごとに食べる順番を意識してみるのも有効です。食物繊維である野菜を先に食べ、次にタンパク質や脂質、最後に糖質を含む食材を食べるようにしてみてください。そうすることで、糖質を真っ先に摂るときと比較して、血糖値の上昇が緩やかになります。血糖値の上昇が緩やかであるほど、インスリンの分泌を抑えることができるのです。


糖質制限をするなら栄養バランスに配慮を!


糖質制限は、単に糖質を制限すればよいというものではありません。

極端な糖質制限は、返って健康を損ねる可能性が高まってしまいます。取り入れる食材の工夫をしながら、無理なく続けていけることがキーポイントになります。

栄養バランスにも配慮しながら、正しい糖質制限に取り組んでいくことで、より一層の健康体を手に入れていきましょう。

医師・大河内 昌弘さんからのアドバイス「糖質制限中は青魚の摂取を心がけて」


2008年に報告された、DIRECT試験で、カロリー制限よりも、糖質制限の方が減量効果、脂質改善効果が高い事が示されました。すなわち、カロリー制限かつ低脂肪食、カロリー制限かつ高脂肪食、カロリー無制限の糖質制限食の3つの食事療法を肥満患者に対して比較した結果、減量効果が一番高かったのは糖質制限食、次はカロリー制限食で、一番低かったのは脂質制限食でした。また、善玉コレステロールと、中性脂肪を一番改善したのも、糖質制限食でした。

このように、緩やかな糖質制限は、肥満の方や血糖値が高い方には非常に効果が高い食事療法です。しかし、極端な糖質制限、即ち、糖質を3食全く摂らないと言ったやり方は危険です。極端な糖質制限をすると、必然的に肉食になりがちですが、動物性脂質は中性脂肪や悪玉コレステロールを増加させる作用があり、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を招きかねません。

そのため、糖質を制限して、代わりにタンパク質を積極的に摂取する場合は、肉より魚、それも不飽和脂肪酸「オメガ3」を多く含む青魚を積極的に摂ります。肉を食べる際は、カルビや、ホルモンなどの動物性脂質は極力避け、なるべく赤身を食べるようにします。こうした方法を取り入れる事で、糖質制限のリスクは低減させることができます。

ただ単に糖質を制限するだけでなく、食事内容を加味しながら緩やかな糖質制限を実践して、健康的な体を維持しましょう。

監修=大河内 昌弘(医療法人大河内会おおこうち内科クリニック理事⻑兼院⻑)

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【監修】大河内 昌弘
医療法人大河内会おおこうち内科クリニック
理事長兼院長。
愛知県稲沢市にて、困ったときもあそこなら何とかしてくれると思える、医療業界のAmazonを目指し、日々、大感動を与える医療と究極のホスピタリティを追求している。





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