料理って本当は楽しい! プロの料理家に聞く、改めて料理を楽しむための考え方

#食 
 

最近、料理を楽しんでいますか? 毎日家族のために食事作りをしている主婦からは、「平日の料理はとにかくスピード勝負」、「簡単にできるレシピを検索して作る」といった「時短・簡単調理」を求める声が多くあがっており、料理を楽しむ余裕はなかなか持てない様子。
そこで、レタスクラブでは、「料理の楽しみ方」についてのアンケートを実施。子育て中の主婦(回答222人)に、料理に対する考え方や料理を楽しむための工夫について聞きました。

料理に楽しみを見出している人多数!一方、料理が嫌いになってしまった人も

 

掃除、洗濯、子どものための用事など、様々な家事の中でも料理に楽しさを見出していると答えた人が多数。毎回同じことの繰り返しである掃除や洗濯に比べて、料理は工夫のしがいがあるし、喜んでもらえるからといった声がありました。

 

料理が好きな人、嫌いな人、どちらの場合も昔からずっと変わらないと答えた人が多かったのですが、今回注目したのは「昔は好きだったが今は嫌い(苦手)」と答えた14.9%の人たち。

 

「昔は好きだったが今は嫌い(苦手)」と答えた人にその理由を聞くと、「家族ができて料理が義務になったから」、「家族の好みに合わせる必要があるから」、「忙しくなり時間がないから」などの理由が挙げられました。生活スタイルの変化によって、料理を楽しめなくなってしまっている背景があるようです。

 

一方、料理に楽しさを感じるシーンについて聞くと、多かったのは「人が自分の作った料理を食べている瞬間」。自分が食べるよりも家族が喜んで食べてくれることに喜びを感じている心理がわかりました。

料理を楽しむための工夫やアイディア(自由回答)

・季節に合わせて器を変える。好きな食器だと盛り付けも楽しい。
・週末ははじめて食べるような外国の家庭料理に挑戦してみる。
・カフェやレストランで食べたおいしい料理を想像で作ってみる。
・一週間分の作り置きをする。食材をきれいに使い切って品数を多く作れると達成感がある。
・子どもと盛り付けを楽しんだり、テーブルの上にお花を飾ったり、食卓の見栄えがよくなるように工夫する。

料理を楽しむ余裕のない平日。週末やイベントが張り切りどころ!

今回は、子育て中の4人の主婦に集まっていただき、アンケートの結果をもとに自由にトークしていただきました。        

林さん:30代 埼玉県在住。フリーランス。お子さんは10歳と6歳
中尾さん:40代 東京都在住。フルタイム勤務の会社員。お子さんは5歳と2歳。
齋藤さん:40代 千葉県在住。フルタイム勤務の会社員。お子さんは10歳と4歳。
沼田さん:30代 東京都在住。フルタイム勤務の会社員。お子さんは11歳と6歳。

林:昔は料理が好きだったんですが、今は正直面倒な気持ちのほうが大きいです。子どもができたことで日々のタスクがすごく増えて、料理に時間をかけられなくなったから。何が食べたいかよりも、とにかく10分で作れるものを…みたいな感覚です。

中尾:どうしても時間との戦いになりますよね。何時までに寝なくちゃいけないから、何時までにお風呂に入れて何時までにご飯を食べて…って逆算していくと料理を楽しんでる余裕はないですよ。

齋藤:家族の好みに合わせて作っていると自分の食べたい料理が作れないから、それも料理を楽しめない一因かも。私は辛いものやエスニック料理が好きなのに、子どもは食べないから諦めてます。

林:でもね、料理を楽しみたい気持ちもちゃんと残ってるんですよ。私の場合、イベントご飯だけは本気出してがんばってます。1月はおせち、2月は節分の恵方巻き、3月はひなまつりのちらし寿司、という感じで1カ月に一度はしっかり手をかけて見栄えのいい料理を作るようにしています。

沼田:うちもそうです。季節の行事や旬の食材を子どもに教えるという意味でもイベントご飯は張り切りどころですよね。子どもが喜んでいるのをみると、純粋に嬉しいし楽しいなって思います。

齋藤:私はロールケーキが得意で、誕生日やイベントの時によく焼くんですよ。子どもに生クリームを混ぜるのを手伝ってもらったりするのは「料理って楽しいな」って思い出す瞬間ですよね。子どもにとって「ママの得意なロールケーキ」が思い出に残っていくのかなと思うと、イベントのときはがんばろうという気になります。

沼田:やっぱり料理って人に喜んでもらえるのが嬉しいんですよね。自分の作ったもので家族を笑顔にすることができたと思うと自己肯定感がぐんとあがります

中尾:豪華なイベントご飯とまではいかなくても、時間のある休日はちょっと工夫を凝らしたことができるから、平日よりは料理を楽しめますよね。この間の週末は子ども用のカレーとは別に趣味でドライカレーを作りました。スキレットで挽肉と野菜を炒めて、カルダモンとかターメリックとか何種類ものスパイスを入れて。スパイスの入れ方で味が変化していくのがすごくおもしろいです。

沼田:スパイスってときめきますよね。うまく使えると気持ちがあがります。ルーを使わずに作るカレーって、“義務じゃない料理”の楽しさがありますね。

中尾:そんなにスパイスの知識があるわけじゃないんですけど、少しずつ味見しながら入れていくと意外と失敗しないんですよ。家族のためじゃなく、自分のために作って自分で食べる料理って満足度が高いです。

齋藤:確かにここ数年「自分のための料理」なんて作ったことがなかったかも。うちにも棚の奥に眠ったままのスパイスがいっぱいあって、あまり使いこなせていなかったんですが、今度の週末に思い切ってスパイスを使った料理に挑戦してみようかな。

林:そうそう。忙しい平日は失敗なんてできないけど、週末は冒険できますからね。冒険する料理はやっぱり楽しいですよね。


残り物で済ます日と好きなものを作る日。「強弱」を意識して

毎日の食事作りは大変だけど、楽しみたい気持ちもある、そんな声が聞こえてきた今回の座談会。そこで料理家の市瀬悦子さんに、食事作りを楽しくするヒントを聞いてみました。

 


料理家って毎日楽しく凝った料理を作ってると思われがちだけど、全然そんなことないんですよ。昨日の残り物の時もあるし、お茶漬けでいいやってときもあります。毎日が毎日楽しくなくてもいいんです。時間がない、余裕がない、やりたくないときは、簡単なものしか作らない。無理しない

でも、そんな忙しい日々の中でも、ちょっとした楽しみを見つけるのって意外と簡単なことだと思うんです。たとえばお茶漬けの日も薬味を切ってかわいい器に乗せてみるだけで、見栄えもよくなるし、トッピングする楽しさも生まれます。残り物の日もワンプレートに盛り合わせてちょっとお店っぽくしてみたり。ものは出しようですよね(笑)。

 


私が今楽しんでいるのは、作り置きのお惣菜や煮卵で晩酌セットを作って家飲みすること。家飲みのおつまみってまさに自分が楽しむための料理ですよね。通常の食事で好きなものを作るのが難しければ、おつまみとして“自分のための料理”を作る機会をもうけてみるのはいかがでしょうか。

休日に時間のかかる料理に挑戦してみるのも楽しいですよね。じっくり時間をかけて煮込んで作る煮豚はおすすめですよ。私もよく時間のある時に煮豚を作り置きしています。料理を楽しむだけじゃなく、そのあとの自分も楽になって一石二鳥です。

要は、毎回張り切ると疲れちゃうから、残り物で済ます日と好きなものを作る日っていう“強弱”を意識することが大事なんだと思います。

文=宇都宮薫

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Information

市瀬悦子さん
フードコーディネーター、料理研究家。食品メーカーの営業から料理の世界へ転身。「おいしくて作りやすい家庭料理」をテーマに、書籍や雑誌、テレビ、メーカー、イベントなどでメニュー開発を手がけている。

市瀬悦子さん

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