大反響の「こねないパン」!その人気の理由を考案者の吉永麻衣子さんに聞きました

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いま注目の「こねないパン」、ご存知ですか?
広いスペースを必要とせず保存容器の中で混ぜるだけで作れる手軽さとアレンジの幅広さから、ハマる方が続出中なんだとか。簡単おうちパン考案者の吉永麻衣子さんに人気の理由を聞きました。

毎朝焼き立てのパンが食べたい!そんな声から生まれた「こねないパン」

――「こねないパン」のレシピはどうやって誕生したんですか?

忙しい朝でも毎日焼き立てのパンが食べたいという声を受けて考案したのが「こねないパン」のレシピです。パン作りって大仕事なイメージがありますが、夜のうちに生地を作って一晩休ませておき、朝ざっくり切って焼くだけなら楽ちんですよね。使う道具も100円ショップで買えるものだけにして、誰でも気軽に始められるようにしました。

――パンといえばよくこねるもの、という先入観があったのですが、どうしてこねなくてもおいしくできるのでしょうか?

生地をたくさんこねるとグルテンが強くなって、ボリュームのあるパンが焼けます。こねていないパン生地はグルテンが弱いので大きくは膨らみません。でも、生地を低温で長時間置いておけばある程度グルテンが自然に繋がっていくので、小ぶりのパンであれば問題なく作ることができるんです。
口溶けの良さが肝心なバターロールや食パンはちゃんとこねたほうがおいしいですし、惣菜アレンジでいろいろな味わいが楽しめる小ぶりのパンならこねなくても十分おいしく感じられます。要は、パンの大きさや食感によって作り方を選べばいいと思うんです。

――15分ほどで生地が作れて翌朝は切って焼くだけなんて、本当に手軽でこれなら私にもできそうです。日々忙しい人におすすめの活用法はありますか?

こねないパンのパン生地は冷蔵室(6〜7℃)でおよそ5日間保存することが可能です。なので、時間のある休日に強力粉400gでたっぷり作っておけば、平日の朝に食べたい分だけカットして毎日焼き立てを味わうことができます。冷蔵室で保存している生地は発酵しすぎないように、1日に1回まるめ直しをするのがポイント。もちろんこの時もこねる必要はなく、生地の表面を両手で引っ張り、下でつき合わせるだけでOKです。
ごまやナッツをふりかけたり、ソーセージを乗せてみたり、その日の気分でアレンジを楽しんでみてください。

散らからず片付けも簡単だから子どもと一緒にパン作りが楽しめる!

――最近こねないパンの人気に拍車がかかっていますが、どういったところが支持される理由だと思われますか?

パンの形をきれいに整えることにこだわらないところ、形は無骨でも日常的にパン作りが楽しめるところだと思います。パン作りは「絶対にこうでなくちゃいけない」と決めつけてしんどく感じている人が多いので、「もっと自由に作っていいんだよ」と伝えているところにも皆さんほっとするんじゃないでしょうか。
また、先が見えないコロナ禍のステイホームで気持ちが沈みがちな中、「パンが焼けた」という小さな達成感が嬉しくて救いになっているという声もたくさんいただいています。散らからず片付けが簡単で危ない工程もないので、子どもと一緒に作っているという人も多いですよ。

――レシピが簡単なだけに、子どもにもパン作りを楽しんでもらえそうですね。

そうなんです。先日、「おうちパンマスター」と呼ばれる、おうちパンを教える資格を持つ方の協力を頂いて「ニコニコキッズ」というイベントを開催しました。Zoomを通して、親子でおうちパンを作るというイベントだったのですが、お子さんの多くが、ほぼ自力でパンを作っていましたよ。1ヶ月で74講座開催したのですが、すっかりパン作りにハマって何度も参加してくれる子もいましたね。

最初に作ってみたい「どでかパン」!YouTubeで作り方をわかりやすく解説!

大反響の「こねないパン」

――こねないパンにもいろいろな種類がありますが、初心者におすすめなレシピを教えてください。

こねないパンはどれも簡単ですが、特に「どでかパン」は少ない材料で作ることができ、生地を切り分ける必要もなく手が汚れないのでおすすめです。レシピは公式ホームページレタスクラブのWEBで見ることができるほか、YouTube『My Daily Bakery』でも作り方を解説した動画を公開しています。動画にすることで生地の状態やさじ加減がよりわかりやすくなっています。

今はYouTubeの動画作成に力を入れていて、今後は動画に英語字幕をつける予定もあるんですよ。世界中の方にこねないパンを知っていただくきっかけになればいいなと思っています。


――最後に、吉永さんの今後の目標をお聞かせください。

私の夢は、世界中の人にこのレシピを通して、毎日気軽に焼き立てのパンを楽しんでもらうこと。実は、既にじわじわと海外でも人気が出てきていて、50名以上のおうちパンマスターが海外で活動しています。パンは買うもので自分で作るなんて無理!と決めつけている人にこそぜひ一度焼いてみてほしいです。ひとりでも多くの人に手作りパンの幸せが広がっていったら嬉しいですね!

取材・文=宇都宮 薫

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