料理酒と日本酒の違い、答えられる? 家族に「おいしい!」といわせる料理酒活用テク

#食   
日の出みりん「料理酒(醇良)」(左)と、「料理専用米だけの酒」(右)

和食を作るときによく使われる「酒」。実際にどんな役割を果たしているか、ご存知ですか?

「レシピに書いてあるからなんとなく使っている」という人も多いかもしれません。事実、私もそうでした。

ところがある日、料理酒を切らしていた際に煮物を作ってみてなんかひと味足りないことに気づいたんです。これはもしかして、酒にヒミツが隠されている…?

そんなことを思っていたら、今回特別に料理酒のスペシャリストがその魅力や効果的な使い方を伝授してくれることに! 毎日の料理がちょっと楽しくなる豆知識が満載ですよ!

料理酒を飲んでみると…しょっぱい!? その理由は?

料理酒に含まれる塩分は2%

お話を伺ったのは、創業120余年、「日の出みりん」で知られるみりんや料理酒の開発・製造を手掛けてきた「キング醸造」。昭和50年に「料理酒」を発売して以来、現在も国内で圧倒的な販売本数を誇る老舗の醸造調味料メーカーです。

マーケティング本部の竹山さんに、まずは率直に料理酒と日本酒の違いを聞いてみました。

「料理酒は米、米こうじ、食塩などを原料に、あくまで料理に特化してつくられた醸造調味料。一方日本酒は、飲用を目的に作られています。飲み比べてみると、その違いがよくわかりますよ(竹山さん)」

そこで、さっそく飲み比べてみることに。料理酒を口に含んでみると…え!? しょっぱい!!

「そうなんです。料理酒をリーズナブルに提供できているのは、実はこの食塩のおかげ。料理酒は食塩が入っていることで酒類に分類されず、酒税がかからないため安くご家庭にお届けできているんです(竹山さん)」

なるほど~! これは家計にうれしいメリットですね。みなさんも、ご自宅にある料理酒の味をぜひ自分の舌で確かめてみてください。

臭みが消える。コクが増す。料理酒は縁の下の力持ち!

値段もさることながら、気になるのはその効能。肉や魚の料理によく使われるイメージですが…。

「肉や魚を料理酒で調理すると、アルコールが蒸発するときに食材の臭みも一緒に取り除いてくれます。例えば蒸し鶏を作るときに、水で蒸すと肉の臭みが残りますが、料理酒をかけて蒸すと臭みが消え、食感もやわらかくなります(竹山さん)」

醸造成分が臭みをマスキング


料理酒を使うと味に深みが増すように感じるのですが、これも酒の効果ですか?

「そうですね。日本酒は米を磨けば磨くほどおいしいとされますが、料理酒はあえて米の表面の部分を磨き落とさずに醸造します。米の周りにはアミノ酸や有機酸が多く含まれていて、これが料理に使ったときにコクや旨みに変わってくれるんです。また食材に香ばしい焼き色をつけたいときにも、料理酒は効果てきめん。煮物など、旨味成分を素早くしみ込ませたい料理にも有効です(竹山さん)」

料理酒にはメリットがこんなに!


醸造メーカーが教える料理酒の裏技!

料理酒の役割がわかったところで、いよいよ実践編! 忙しい人でも挑戦できる簡単レシピを教えてもらいました。

おおよその目分量で入れても大丈夫!

「料理酒のおいしさを手軽に実感してもらえるのが、あさりの酒蒸し。耐熱ボウルにあさり(200g)と料理酒(大さじ4)を入れて、電子レンジ(500W)で2~3分加熱するだけで完成です!(竹山さん)」

レシピ通りに作ってみてびっくり! 拍子抜けするほど簡単です。蒸したてをお皿に移せば、磯の香りがふわり。あさりの旨みとコクが存分に引き出されていて、塩気もちょうどいい仕上がりでした。料理酒だけで味が決まるのも、うれしいですよね。

あさりの酒蒸し

「実はキング醸造の料理酒には、隠し味に白ワイン(ブドウの醸造調味料)が入っているんです。これによって風味が増し、和食以外にも、洋食、中華と幅広く使えます。発売当時からのうちのこだわりです(竹山さん)」

もう1品はパパッと作れて一皿で大満足できる焼きそば。麺をほぐす工程で水を入れるとベチャッとした仕上がりになることがありますが、水の代わりに料理酒を使うと、これが防げるんです。

1人分に大さじ2杯程度

「アルコールは水より蒸発するのが早いので、麺や野菜が水分を吸う前に消えてしまいます。野菜炒めに加えても、シャキッと仕上がりますよ(竹山さん)」

焼きそば


料理酒の使い方がわかってきたら、次は、みりんやしょうゆと合わせて定番和食にチャレンジを! 今回は特別に鉄板黄金比を教えてくれました。

鉄板黄金比(みりん:料理酒:しょうゆ)

「てりやき」=1:1:1
「丼もの・つゆ」=1:1:1:4(だし)
「おでん・鍋つゆ」」1:1:1:10(だし)
「煮魚」1:1:1:5(水)


和食の味がどうもぼやけてしまう…というありがちな失敗も、この黄金比を覚えておけば防げそうですね。

料理酒には家庭料理の味わいを豊かにするメリットがいっぱい! 料理酒の効果的な使い方をマスターすれば、家族の「おいしい」がきっとたくさん聞けるはずです。

この4月から料理を始めた人も、「さしすせそ」の基本の調味料に加えて、ぜひ「料理酒」を常備してみて。最初に買う1本として竹山さんがおすすめするのは、使いやすい400mlのボトルだそうですよ。

文=齋藤久美子

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Information

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キング醸造お客様相談室
tel.079-495-3986(9時~17時 土・日曜、祝日を除く)
https://hinode-mirin.co.jp/

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