なんでも引き受けてしまって断れない! 自分の中の「NOと言う」境界線は?/がんばらないご自愛(8)

「完全に体調のいい日が1日もない!」という悩み、結構色んな人が抱えているかもしれません。
30代半ばの竹内絢香さんも漠然とした不調に悩まされていた一人でしたが、「ご自愛」のおかげで日々が少しだけラクになったそうです。
ここで言う「ご自愛」とは、自分の心やカラダがちょっとプラスになる行動や考え方のこと。
・どうしても気分が上がらないときは「日光」を浴びてみる
・楽しさや気持ちよさを求めて「運動」してみる
・不安な気持ちに支配されそうなときは、「瞑想」をしてみる
・自分の中にある「固定観念」を整理してみる
など、毎日がほんの少しラクになるかもしれない「誰でもできるご自愛」を、心療内科医の鈴木裕介先生の解説つきでご紹介します。
※本記事は竹内絢香著、鈴木裕介監修の書籍『万年不調から抜けだす がんばらないご自愛』から一部抜粋・編集しました
NOを言う


そもそも私には「断る」選択肢がありませんでした。明らかに無理なお願いであっても、自分が頑張ればなんとかなるのでは? と考えて、受け入れてしまうのです。大人数で予定を組むときも、周りの様子を見つつ「自分の予定をずらせばいける…!」と無理やり時間をひねり出したりして「この日はダメです」が言えません…。
けれどもNOを言うのは悪いことではないのだと、考えを改めました。私にはまだ、物事に対する「これはアウト!」の判断基準ができていませんが、きちんと断れるようになるため、自分のモヤモヤを見逃さないようにしています。
現在は、モヤッと感じたらその場では回答せず、第三者である家族や親しい友人に相談するようにしています。自分自身を守るために、私自身の「NO」の境界線を育てている最中です。
本音と境界線の話
・NOを言うのが苦手な人は、自他の「境界線」が薄い傾向にある
・境界線を育む4つのステップを通して、相手に本音を伝える練習をしていこう

NOを言うために大事なもの、それは自他の「境界線」です。自分の責任領域と、他人の責任領域を分けるラインのことですね。
NOを言えない人は、自他の境界線が薄い人です。相手の責任範囲を自分がカバーしてしまうと、相手の自立や自尊心を台無しにすることにもつながりえます。境界線をつくることは、決して冷たい人になることではありません。むしろ、本当の意味で相手を思いやるためにも境界線は不可欠なものだと思います。
健全な境界線を育むためには以下の4ステップが必要です。
ステップ1 ラインオーバーに気づく
ステップ2 自分の感覚に自信が持てるように磨く
ステップ3 相手を吟味する
ステップ4 伝える努力をする
まずは、相手の言動になんかモヤモヤを感じたら、それはあなたの境界線を踏み越えられた(ラインオーバー)可能性があります。その感覚を無視せずに、拾い上げましょう。
そして、その感覚に自信が持てるように、感じた違和感を信頼できる第三者に相談したり、その相手といるときの身体感覚(圧迫感や胸のドキドキなど)にも着目して、研ぎ澄ませます。その次に、「自分が今後も関係を築きたい相手か」「フェアな対話ができる能力や人間性がありそうか」といった観点で相手を吟味します。支配的な人から距離を置くことが大事で、とくに
「あなたのため」「常識でしょ」を多用する相手は要注意です。そして、この人ならばフェアな関係を築けそう、と思ったら、あとは勇気を出して、「あの言動はイヤでした」「本当はこうしてほしい」といった本音を伝えてみましょう。
本音を言っても崩れない心理的に安全な関係性の中でのやりとりを通して、NOを言うための心の筋力が養われていくものだと思います。


●竹内 絢香:イギリス好きな漫画家&イラストレーター。著書に『英語力0(ゼロ)なのに海外営業部です』、『がんばらなくても死なない』などがある
●鈴木 裕介:内科医・心療内科医。秋葉原saveクリニック院長。
著書に『我慢して生きるほど人生は長くない』、『メンタル・クエスト 心のHPが0になりそうな自分をラクにする本』がある
著=竹内絢香、監修=鈴木裕介/『万年不調から抜けだす がんばらないご自愛』(KADOKAWA)
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