手作りが当たり前になる!? 耳まで美味しい本格的な「おうちピザ」/パン作りが楽しくなる本(4)

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耳まで美味しい本格的なピザ

『はじめてでもコツがわかるから失敗しない パン作りが楽しくなる本』 4回【全6回】


2018年からYouTubeで活動を始め、なぜこの材料が入るのか、なぜこねるのか、なぜ発酵が必要なのか、なぜこの温度で焼くのか…という「意味を知ってもらうこと」を大切に、わかりやすいパン作りの動画を配信している完全感覚ベイカーさん。

完全感覚ベイカーさんのレシピなら、パン作り初心者も安心! 今まで作ったことがある人も、パン作りの「どうして?」が作りながら学べるので、パン作りがより楽しくなること間違いなしです。
ふんわり、もっちり、バリバリなど、でき上がりの食感(ゴール)をイメージしながら、お家でおいしいパンを作りましょう!

※本記事は完全感覚ベイカー著の書籍『はじめてでもコツがわかるから失敗しない パン作りが楽しくなる本』から一部抜粋・編集しました。


手作りが当たり前になる おうちピザ

耳まで美味しい本格的なピザ

耳まで美味しい本格的なピザが、自宅で簡単に作れます。発酵が1回だけなので、生地作りから焼き上げるまで1時間ちょっと。はじめてパン作りに挑戦する人でも失敗しないし、安くて美味しいからおすすめです! 焼きたての熱々のピザを味わったら、あなたもパン作りの虜になることまちがいなし。ぜひ、人が集まる時のおもてなしに作ってみてください。

HOW TO BAKE PIZZA

目指す食感:バリっとぎっしり
ラクに作れるポイント:
・あまりこねない
・最終発酵は不要

材料(直径27cm・1枚分)

強力粉 … 120g
薄力粉 … 80g
塩 … 4g
水 … 124g
ドライイースト … 4g
オリーブ油 … 20g
(生地量 … 352g)

その他
市販のパスタソース(トマト系)… 30~50g
ベーコン … 3枚
強力粉、オリーブ油、ピザ用チーズ … 各適量

memo パスタソース

市販のパスタ用ソースを使うと手軽

ピザソースでもよいが、市販のパスタ用ソースを使うと手軽。種類が豊富なので、味のバリエーションが広がる。

準備

・材料をデジタルスケールで量る。(1g単位できっちり量る)
・水は40℃前後に温める。電子レンジ(600W)加熱なら20~30秒が目安。
(イーストが活発に働く温度は32~35℃。生地の温度が冷たいと発酵しにくいため、温めた水を使う。)

作り方

◆生地作り<ボウルの中でまとめる>

1 温めた水にイーストを加えてまぜる。イーストは完全にとけなくてもOK!

温めた水にイーストを加えてまぜる


・生地の食感は配合で変わる
このピザ生地は、強力粉と薄力粉の2種類を使っています。グルテンが多い強力粉の割合が大きいともっちり、グルテンが少ない薄力粉の割合が大きいとサクサクとした食感になります。

2 ボウルに強力粉、薄力粉、塩、オリーブ油を入れ、イーストをまぜた水を加える。

強力粉、薄力粉、塩、オリーブ油を入れ、1を加える


3 ゴムべらを使い、ひとまとまりになるまでまぜる。カードを使って台にとり出す。

ゴムべらを使い、ひとまとまりになるまでまぜる

POINT 生地は残さず集める
ボウルの内側やゴムべらについた生地も、カードで残さず集める。


<台の上でこねる>

4 生地を半分にたたみ、手のひらのつけ根でぐっと下に押し、遠くまでのばす。これを100回くり返す。最初は手につくが、次第にまとまる。生地に弾力が出るまでこねる。

生地を半分にたたみ、ぐっと下に押し、遠くまでのばす

100回こねる

POINT グルテン膜のチェックは不要
ピザ生地は、生地どうしのつながりが弱くてよいため、伸ばしてもグルテン膜がすぐにちぎれてしまう。だから、100回こねたら生地を丸めて、一次発酵へ進んでOK!

5 両手を沿わせ、生地の外側を下に入れ込むようにしながら回転させて、丸める。

生地の外側を下に入れ込むようにしながら、丸める



◆一次発酵

発酵温度 35˚C
発酵時間(オーブン)50-60min


6 ラップをかけて一次発酵させる。オーブンの発酵機能を利用し、35℃で50~60分にセットする。およそ2倍の大きさになるのが目安。

ラップをかけて一次発酵させる

発酵前 ラップをかけて!

およそ2倍の大きさになるのが目安

発酵後

POINT 時間でなく生地の大きさで判断する
粉や水の温度、こね具合などで、生地の発酵がゆっくりになることもあるので、時間ではなく、生地が2倍にふくらむことを判断基準にする。ふくらみが足りない場合は、5分ずつ時間をのばす。


<フィンガーテストをする>

7 発酵の状態を確認する。指に強力粉をつけ、生地に差し込んで引き抜く。穴があいたままなら、発酵は完了。

発酵の状態を確認する


<ガス抜きをする>

8 上からやさしく押さえ、生地の中にたまったガスを抜く。気泡がある場合はつぶしてOK!

上からやさしく押さえ、生地の中にたまったガスを抜く


<ベンチタイム 10分>

9 生地の外側を下に入れ込むようにして丸める。裏側はつまんでとじる。とじ目を下にして台におき、ラップをかけて室温で10分休ませる(ベンチタイム)。

生地の外側を下に入れ込むようにして丸める


10 生地を休ませている間に、具を準備する。ベーコンは1cm幅に切る。

ベーコンは1cm幅に切る



◆成形<予熱する 250℃>

11 オーブンを予熱する。台に打ち粉(強力粉)を振り、生地をおく。生地の中心にめん棒をあてて上下に転がし、伸ばす。次に縦にあて、中心から左右に伸ばす。最後は斜めにあて、直径27cmくらいの円形になるように調整しながら伸ばす。

上下、左右、斜めに均一な力で

POINT 上下、左右、斜めに均一な力で
円形に伸ばすコツは、めん棒を中心において上下左右、斜めに均一な力をかけて動かすこと。最初から強い力をかけるのではなく、少しずつ多方向に伸ばして目標の大きさに近づけていく。

12 クッキングシートを敷いた天板にのせる。生地の縁に厚みが出るように、手を添えて立ち上がり部分(耳)を作る。

生地の縁に厚みが出るように、立ち上がり部分(耳)を作る


・耳を作るのは、なぜ?
耳を作ると、ソースが流れ出ません。また、同じピザ生地でも厚みがあるところと薄いところで食感に差が出て、両方が味わえるのもメリットです。厚みのある耳は、ふんわりして美味しいです。

13 生地の耳以外の部分をフォークでまんべんなく刺す(焼いている時に浮き上がってこないようにするため)。

生地の耳以外の部分をフォークでまんべんなく刺す


14 パスタソースをぬり広げる。塩けが濃い場合は、オリーブ油で伸ばして使うとよい。

パスタソースをぬり広げる


15 ベーコンをまんべんなく散らし、チーズをのせる。

ベーコンをまんべんなく散らし、チーズをのせる


16 ハケで耳にオリーブ油をぬる。

ハケで耳にオリーブ油をぬる


・オリーブ油をぬるとどんな効果があるのか
オーブンは、中心よりも周りのほうが熱が伝わりやすく、部分的に焦げやすいです。そこで、耳にオリーブ油をぬることで、均一に焼き色がつくようになります。また、揚げ焼きの効果もあるので、パリっとした食感の美味しい耳になります。

◆焼成

温度 250˚C
時間 9-12min


17 250℃のオーブンの下段に入れ、9~12分焼く。

250℃のオーブンの下段に入れ、9~12分焼く

焼きたてを食べて!

・いろいろなパスタソース×具材でバリエーションを楽しんで
こんな組みあわせもおいしいです。
「めんちもちピザ」
明太子ソース×もち×チーズ×のり(ソースについている)

めんたいもちピザ


「ジェノベーゼ風ピザ」
バジルソース×ベーコン×チーズ

ジェノベーゼ風ピザ


レシピを参考にするときは

・強力粉は「カメリヤ」、薄力粉は「バイオレット」を使用しています。ほかの商品を使って作る場合は、加える水分量が多少変わる可能性があるので、様子を見てかげんしてください。
・砂糖は「上白糖」を、バターは食塩不使用のものを使用しています。
・生地を発酵させるときは、オーブンの発酵機能を利用しています。
・生地の発酵状態が見えやすいように、一部ラップを外した状態で比較しています。
・オーブンの焼成温度と時間は電気オーブンを基本にしています(ガスオーブンの場合は温度を10℃下げる)。機種によって焼き具合に多少差があるので、レシピの温度と時間を参考に、様子を見て調整してください。

著=完全感覚ベイカー/『はじめてでもコツがわかるから失敗しない パン作りが楽しくなる本』

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