揚げないのに揚げたみたい!? 究極に油を減らした「なす田楽」がとろける美味しさ!

テレビや雑誌を中心に活躍する料理家のきじまりゅうたさんが、料理の基礎やコツをご紹介!
調理がラクになるちょっとしたコツや、料理が飛躍的に上手くなるノウハウ、誰も教えてくれないマル秘テク、目からウロコの簡単レシピなど「料理はおもしろい」ことを伝えたいと語るきじまさんのyoutubeチャンネル「きじまごはん」から、編集部厳選の記事をお届けします。

今回はフライパンで揚げ焼きする「なす田楽」の作り方をご紹介します。
夏においしいなすですが、暑い日に揚げ物をするのはおっくう…という方も多いはず。そんなときにぜひ試してほしい、フライパン料理です!
油は大さじ2だけ! 甘めのみそとの相性抜群「なす田楽」
油をぐんぐん吸収するなすですが、実は少量の油でもとろっとろに仕上げることができるんです。
今回は田楽みそを添える食べ方を紹介します。南蛮漬けにもアレンジできるので、ぜひ揚げ方をマスターしてくださいね!
【材料】
なす:2本
細ねぎ小口切り:2本
白ごま:小さじ1
サラダ油:大さじ2
田楽みそ
水:大さじ1.5
みそ:大さじ1
砂糖:大さじ1/2
みりん:大さじ1/2

まず、なすを用意します。
ヘタと身のぎりぎりの所に包丁を入れて、なすをくるくる回します。包丁を入れるのは、ヘタの分け目のような所ですね。


ヘタを切り落とさずにくるくる回すと、ヘタが丸くきれいに整います。

坊ちゃん刈りのようになりますね!

縦半分に切ります。
なす料理をおいしく仕上げるポイントは皮なんです。
今回は皮の処理の仕方を紹介しますね!

半分に切ったなすに、斜めに切り目を入れます。


7、8ミリ幅くらいで斜めの切り目を入れます。

切り目を入れると蛇腹状になりますね。

切り目を入れ終わったら、さらに縦半分にカットします。

斜めの切り目を入れる理由は、なすの火通りがよくなり、食べやすくなるからです。

残りのなすも同様に、7、8ミリ間隔で斜めの切り目を入れます。

縦半分にカット。

なすを焼いていきますよ!
まずはなすに油を絡めます。

フライパンにサラダ油を大さじ2入れ、なすを入れます。
まだ火はつけませんよ!

ここからが大事なポイント!
なすのすべての面に油を絡めます。
なすは空気に触れるとどんどん変色しちゃうので、変色する前に油でコーディング! 油が絡んでいれば、揚げたときと似たような食感になりますよ。

油が絡んだら、なすの皮目を下にして並べ直します。

中火にし、一気に温度を上げていきましょう。
皮はうまく火を入れないと色が抜けちゃったりするんです。
なので色よく仕上げつつ、食感をよくするために、皮目から焼いていきます!

なすを焼いている間に調味料をあわせていきます。
ちょっと大きめのボウルにみそ大さじ1を入れます。
普段おみそ汁で使っているみそでOKです。

砂糖大さじ1/2

みりん大さじ1/2
すべて加えたら少し練ります。

水を大さじ1〜1.5加えながら伸ばしていきます。
水はすべて加えずに半分くらい残しておきます。
このあとフライパンで火を入れながら練っていきますが、フライパンの温度が高すぎると水分が一気に蒸発してすぐ焦げてしまいます。なので、焦げそうだなと思ったら残りの水を足しながら練るといいですよ。

トッピングはお好みでいいですよ!
みょうがでもおいしいですし、青じそもいいですし、かつお節をふわ〜っとかけてもいいですね。

今回はトッピングに細ねぎの小口切りと白ごまにしました。
田楽みそを塗ったあとにケシの実を散らすのが定番ですが、今回はごまで代用します。

フライパンのなすがじゅわじゅわ言ってきました。この時点でなすはまだ硬いですが大丈夫です。
なすは温度が低くなると油を吸ってしまうので、なるべく高温をキープしながら焼いていきましょう。
油が足りなくなりますが、鍋底に少し残っていればOKです。

なすの皮目の焼き具合を確認します。
なすが少し汗をかいてくるので、そうしたらなすの向きを変えて、ほかの面も焼いていきます。

全面に焼き色がつくまでじっくり焼いていきます。
ポイントはあまり触りすぎないこと!「料理と子育ての秘訣はあまり触りすぎないこと」って、料理家であるうちの母親が言っていました(笑)

なすを再度裏返します。

なすが焼けて水分が出てきます。焼き色を確認したら、裏返して残りの面を焼いていきます。

今回は田楽みそにして食べますが、一番簡単な方法は、焼きあがった状態でポン酢をかけるだけでOK。十分おいしいですよ。なすを焼くという行為が大事ですね!

焼きあがったらお皿に取り出し、火を止めます。

なすを焼き終わったフライパンと、あわせみそ、お水を用意します。
みそが焦げそうになったらすぐ水を入れられるようにしておきます。

まずフライパンにみそを入れます。
まだフライパンの温度が高いので、ジュワーっと一気に蒸発します。

焦げそうになるのですぐにお水を足して、フライパンの温度を落ち着けます。

フライパンの熱さにもよりますが、火はずっと止めた状態で大丈夫です。焦げないように練っていきます。なすの残りの油も入っているので、よりテリが出てきます。

もう少し練っていきたいので、蒸発が落ち着いたころに火をつけます。
今回のみそダレに限らず、タレはなんでもそうですが、冷めると固さが増すんですよ。なのでちょっとゆるいかなっていうくらいで火を止めるのがコツです。

なすにみそダレをかけます。

ねぎとゴマをかければ完成です!
試食

いただきまーす!

なすの皮が美しくて、揚げたような色になっています。

皮の食感はしっかりしていますが、身は揚げたようにとろっとしています!

みその味付けも抜群ですね!
今回はみそ田楽にしましたが、ポン酢でもいいですし、レモンを絞るだけでもいいですね。なすを多めに焼いてポン酢に漬けておけば南蛮漬けのようにも食べられます。冷やして食べてもおいしいですよ。
このなすの焼き方さえ覚えておけば、夏は幸せに過ごせますね!
きじまさんの"なす愛”が伝わる動画でしした! なつは夏も秋もおいしいので、長く楽しめるレシピですね。
今回ご紹介いただいた「なす田楽」について、気になるポイントをきじまさんに伺いました。
__なすのヘタは丸く切り落とす(坊ちゃん刈りにする)といいのでしょうか? 面倒臭がりなので、ついバサッと落としてしまいます。
きじまさん:バサッと落としてもいいですが、ギリギリまで食べられるのがメリットです。それにヘタがついていると見た目がかわいいので(笑)
__南蛮漬けにアレンジする場合は、なすを焼いたあとどうすればいいのでしょうか?
きじまさん:醤油と酢と砂糖をだし汁で割るのが定番ですが、「ポン酢を醤油と砂糖で味を調え、水で割って鰹節を混ぜる」とだし汁いらずなのでラクです。
__難しそうなイメージの田楽ですが、味噌ダレが意外と簡単そうで、ぜひ作ってみたいと思いました。
なす以外に、味噌ダレに合うオススメ食材はありますか?
きじまさん:「甘辛味噌味のナス」は別格に大好物なのですが、それ以外の野菜に合わせても美味しいですよ。生のカブやトマトを和えても美味しいし、きゅうりのあま辛味噌炒めなんて最高です。
__「なすと子育ては触りすぎない」というお母様の言葉、笑ってしまいましたが、なるほど!と納得も。つい手を出し、口を出してしまいます。ほかの名言もぜひ教えてください。
きじまさん:パッと思いつくのが不適切な発言ばかりで…(笑)また思い出したらお伝えします!

きじまりゅうた
料理研究家。
祖母と母が料理研究家という家庭に育つ。
オリジナリティあふれるレシピと、わかりやすいトークを武器に、男性のリアルな視点から考えた「若い世代にもムリのない料理」の作り方を提案。現在は「NHKきじまりゅうたの小腹すいてませんか」「NHKきょうの料理」「NHKあさイチ」「CBCキユーピー3分クッキング」などのテレビ番組へのレギュラー出演をはじめ、WEB・雑誌 上でのレシピ紹介や、料理教室やイベント出演などを中心に活動している。著書も多数。youtubeチャンネル『きじまごはん』を配信中。
取材・文=ジョッキー
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