NG例とOK例でチェック!安心&安全な「夏のお弁当」の作り方

お弁当作り歴が長い方でも、夏場のお弁当はいたみが心配…という話はよく耳にします。そこで、管理栄養士の牧野直子さんに、夏のお弁当の安心テクを教わりました!

教えてくれたのは・・・
▷牧野直子さん
管理栄養士、料理研究家。栄養学や衛生面の専門知識に加え、家族のために10年以上お弁当を作り続けた経験から、実践しやすい夏のお弁当対策を分かりやすく解説。
夏のお弁当のNGポイント

①生野菜&フルーツは水けのもと!
詰めたときは大丈夫でも時間がたつと水分が出てくる可能性が。生野菜&フルーツは要注意。
②ハムも加熱が必要
ふだんはそのまま食べていてもお弁当は別。加熱してから入れて。
③半熟卵はNG!
彩りがよくても生っぽさが残っていてはダメ。ゆで卵を入れるならかたゆでに。
④ミニトマトはへたに菌が!
ミニトマトは洗ってもへたのまわりに菌が残りやすい。へたを取り、洗って水けを拭いてからが◎。
⑤葉野菜で仕切るのはダメ
レタスや青じそなどの葉野菜も水けのもとに。ご飯やおかずの仕切りに使うのはやめましょう。
⑥明太子、たらこは生では入れないで!
おにぎりで定番の具ですが、生はダメ。焼く、またはレンチンで加熱を。
夏のお弁当のOKポイント

①野菜は加熱ずみのものを入れる!
ソースやドレッシングは別添えに。味つけする場合は、すりごまなど汁けを吸う食材であえるのがおすすめ。ミニトマトはへたを取って洗ってあれば生でもOK。ただし、切らないこと。
②卵は中までしっかり加熱!
しっかり焼いた卵焼きなどがおすすめ。目玉焼きも両面焼いて黄身にも完全に火を通せばOK。
③ご飯、おかずはきちんと仕切る!
お弁当箱の仕切りや、おかずカップなどを利用。余分な水けを防ぐほか、味が混ざらないのもポイント。
④ご飯は一工夫でいたみにくくする!
梅干しはちぎって混ぜ入れると、抗菌効果が全体にいきわたる。また、お米に酢(1合当たり小さじ1)を入れて炊くのもおすすめ。
⑤フルーツは別容器に
フルーツは別容器に入れれば水けが漏れる心配なし。凍らせておけば、保冷剤代わりにもなる。
菌を防ぐ! いたみにくいお弁当の3ルール
その1 菌をつけない
調理道具やお弁当箱は清潔に。手はよく洗いましょう。詰めるときは素手ではなく清潔な菜箸で。おにぎりもラップを利用して。

▲お弁当箱や調理道具は、洗って乾かしたあと、食品用除菌スプレーを!

▲専用のミニまな板があると、洗う回数が減り清潔を保ちやすい。
その2 菌をやっつける
それでもついてしまう菌は、加熱で排除。75℃で1分以上の加熱が原則です。ふだん生で食べているものも、お弁当に入れる場合は加熱して。

▲ハムやかまぼこも、ゆでる、炒めるなどでしっかり加熱を。
その3 菌を増やさない
菌は適度な「温度」「水分」「栄養」が大好物。増やさないためには居心地を悪くすることが大切です。「しっかりさます」「水けを防ぐ」で対策を。

▲詰める前にバットに広げ、保冷剤&ミニ扇風機のダブルで冷やす。
夏のお弁当 素朴な疑問 Q & A
Q ご飯、おかずはどのくらいさませばいいの?
A 気をつけたいのは温度差により水分が出ること。手に持ってぬくもりを感じない程度までさませばOK。キンキンに冷やす必要はありません。
Q ご飯は梅干しをのせるのが正解?

A 梅干しは「日の丸弁当」のようにのせるだけでは、そのまわりにしか抗菌効果がありません。ちぎって全体にいきわたるようにしましょう。
Q 前の日のおかずを入れてはダメ?
A 皿に残ったおかずは、雑菌がついている可能性が。先にお弁当用に取り分けて冷蔵すればOKです。もう一度温め、さましてから入れて。
Q 冷凍食品はそのまま入れていいの?
A 自然解凍OKのものなら大丈夫。ご飯やほかのおかずがさめていないと、溶けて水けが出るので注意。
Q 漬けもの、缶詰は加熱が必要?
A 漬けものや缶詰は加熱なしで入れてもOK。汁けはしっかりときり、水分が出ないようにしましょう。
Q 保冷バッグは効果的なの?
A 保冷バッグは、夏のお弁当の必需品。しっかりさましたお弁当を入れ、ふたの上に保冷剤をのせておくと、さらにしっかり保冷できます。
* * *
この夏の猛暑はお弁当にとっても過酷! いたみにくくするポイントをしっかり押え、おいしくて健康的なお弁当作りに励みましょう。作る人の熱中症を防ぐために、キッチンの温度にも気をつけて!
監修・レシピ考案/牧野直子 撮影/豊田朋子 スタイリング/中村弘子 編集協力/田久晶子
文=高梨奈々
Information
<レタスクラブ ’24 8月号より>

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