【オイディプスとスフィンクスねこ】「謎かけを解いてみよ」旅人オイディプスに出された問題/ねこむかしばなし(11)
赤ずきんちゃん、シンデレラ、一休さん、浦島太郎。そんな数々の言わずと知れた有名な物語も、ねこが加わっただけでひと味違った方向に!?
みんなが知ってる古今東西の昔話に、ねこが登場したらどうなるの? 原作では悲劇でも、ねこが登場するだけでゆるくてキュートなお話に変貌してしまいます。登場人物たちがねこに絆される姿には、「ねこだから仕方がない」と思わず納得してしまうこと間違いなし!
作品の元となった神話や名作についても改めておさらいしながら、ねこが加わることにより新たな展開を繰り広げる物語をぜひお楽しみください。
※本記事はぱんだにあ著の書籍『ねこむかしばなし』から一部抜粋・編集しました。
◆オイディプスとスフィンクスねこ
◆元となったむかしばなし
スフィンクス
あるところにスフィンクスと呼ばれる怪物がいました。
スフィンクスは道に居座っており、そこをどくように話しかけると、スフィンクスは「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足。これはなんのことか」と問題を出してきます。何人かの村人や旅人がその問題にチャレンジしましたが答えることができず、全員食べられてしまいました。
ある日、旅人のオイディプスが訪れた時、スフィンクスにその問題を出されました。するとオイディプスは「答えは人間です。赤ちゃんの時は4足、成長して2足、年老いたら杖をついて3足歩行になります」と答えます。
正解をされたスフィンクスはその場を去り、悔しさのあまり谷底へと身を投げたのでした。
◆キルケーとオデュッセウスとねこ
◆元となったむかしばなし
オデュッセイア
むかしある島にキルケーという魔女が住んでいました。
キルケーは気に入った男がいると島に連れ帰って養い、飽きると魔法で動物に変えて楽しむという生活をしていました。ある日、オデュッセウスという男が国へ帰るため仲間と航海をしていたところ、この島にたどり着きます。
キルケーは到着した人間を片っ端から動物に変えていきましたが、オデュッセウスは神様からもらった薬草のおかげで魔法が効きませんでした。キルケーはその力に驚き、そして好きになってしまいました。
キルケーはオデュッセウスの仲間たちを人間に戻し、ここから先の航海の仕方も伝えます。オデュッセウス一行は再び帰路へとついたのでした。
◆三顧の礼とねこ
◆元となったむかしばなし
三顧の礼
むかし中国の三国時代に劉備という人がいました。
人徳のある劉備の側にはあらゆる豪傑が集まっているものの、軍師がいませんでした。そんな中、臥龍と称され、誰もが認める天才の諸葛亮という人物がいると聞きます。
どうしても彼の力を借りたい劉備は、社会的な身分では自身が上にも関わらず、自らの足で諸葛亮に会いに行くと決めます。人里離れたところに諸葛亮は住んでいたのでその道は険しく、何度も危険な目に遭いますが劉備は諦めません。
しかし、諸葛亮は留守にしており、劉備は三回目の訪問でようやく会うことができました。そこまでして自分を重用してくれるのかと心を打たれた諸葛亮は喜んで劉備の仲間に加わったのでした。
著=ぱんだにあ/『ねこむかしばなし』
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