【今さら聞けない基本のキ】煮ものを作るとき、かぼちゃの皮ってどうしてる? 下ごしらえや選び方、保存方法をおさらい!

料理やスイーツに大活躍の、甘くてほくほくのかぼちゃ。収穫時期は夏ですが、追熟が進む秋以降は、甘みが一層増しておいしくなるんです!
そんなかぼちゃの料理をおうちで作るとき、ふと悩むのが、分厚くてかたい皮の処理。料理のプロはどんな風に扱っているのでしょうか?
そこで今回は、料理研究家のみないきぬこさんとともに、かぼちゃの下ごしらえや選び方、保存方法などをおさらい! かぼちゃを使ったこの時期おすすめの献立もご紹介します。
▶教えてくれたのは…

みないきぬこ さん
料理研究家、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、料理研究家の枝元なほみ氏のアシスタントを経て独立。雑誌やテレビ、広告で活躍する一方、母校では非常勤講師として講義も行っている。著書に「はじめての電気圧力鍋 毎日使える絶品レシピ」(家の光協会)、「はじめてのストウブ-素材別シンプルおいしいレシピ」(池田書店)など。
Instagram @minaikinuko
ところどころ皮をそぐと、味しみがよく見た目もきれい!
栄養満点のかぼちゃは、れっきとした緑黄色野菜。β-カロテンやビタミンC、ビタミンEなどをバランスよく含んでいるのですが、その含有量は「果肉」の部分よりも、「皮」のほうが多いんです!
皮に栄養が豊富に含まれているとなれば、なるべく皮はむかずに調理したいところですが、かぼちゃの皮は…とにかくかたい!! 煮ものにする場合は、皮ごと調理すると味がしみこみにくいという難点もあります。
そこでプロのおすすめの切り方が、ところどころ皮をそぐ方法。
「皮に傷がついているところや、かたい部分を包丁でところどころそいでおくと、味しみがよくなり見た目も美しくなりますよ(みないきぬこさん)」

たしかにこの方法なら、皮の栄養を残しつつ、煮汁をしみこませることができますね。
皮をそぐ際は、かぼちゃを一口大にカットしてから、しっかり安定させてそぐのがコツ。皮を適度に残すことで煮崩れもしにくくなりますよ。
おいしいかぼちゃの選び方
ずっしりと重く、へたの切り口が枯れているものが良品。カットしたものは、果肉の色が鮮やかで、皮が濃い緑色のものを選んで。
かぼちゃの保存方法
カットしたものは、種とわたの部分からいたみやすいので、スプーンなどで取り除いてからラップでぴっちりと包み、野菜室で保存を。
かぼちゃの甘みが際立つ「かぼ肉じゃが」の献立
かぼちゃの皮をところどころそぐ下ごしらえを、さっそくおうちで実践してみましょう! 今日ご紹介するのは、肉じゃがのじゃがいもを「かぼちゃ」に変えてアレンジした、みないきぬこさん特製の「かぼ肉じゃが」。おすすめの副菜を添えて、献立形式でご紹介します。
「かぼ肉じゃが」の献立

かぼ肉じゃが
かぼちゃの甘み、ホクホク感が引き立つ!

【材料・2人分】
牛切り落とし肉…150g
かぼちゃ…200g
玉ねぎ…1/2個
だし汁…3/4カップ
砂糖…大さじ1と1/3
酒、しょうゆ…各大さじ1
サラダ油…小さじ1
【作り方】
1.かぼちゃは大きめの一口大に切り、皮をところどころそぐ。玉ねぎは縦1cm幅に切る。
2.鍋にサラダ油小さじ1を中火で熱し、牛肉を色が変わるまで炒める。玉ねぎを加えてさっと炒め、酒大さじ1をふり入れ、全体になじむまで炒める。
3.だし汁3/4カップを加え、強めの中火にする。煮立ったらアクを取り、かぼちゃを加えて中火にする。砂糖大さじ1と1/3、しょうゆ大さじ1を加えて混ぜ、ふたをずらしてのせ、弱めの中火にする。途中、上下を返しながら、煮汁が少し残るまで約15分煮る。
(1人分357kcal、塩分1.5g)
切り干し大根のごまサラダ
コリコリとした食感に箸が止まらない!

【材料・2人分】
切り干し大根…20g
サラダ菜…1/2個
酢、マヨネーズ…各大さじ1
黒すりごま、しょうゆ…各小さじ1
砂糖…小さじ1/4
【作り方】
1.切り干し大根は水でもみ洗いし、水に約5分つける。水けを絞り、長ければ食べやすく切る。サラダ菜は1枚ずつはがす。
2. ボウルに酢、マヨネーズ各大さじ1、黒すりごま、しょうゆ各小さじ1、砂糖小さじ1/4を混ぜ、切り干し大根を加えてあえる。器にサラダ菜とともに盛る。
(1人分 85kcal、塩分0.6g)
にんじんしりしり
少し甘めの、子どもも食べやすい味つけ。

【材料・2人分】
にんじん…小1本(約150g)
卵…1個
ごま油…小さじ1
合わせ調味料
・めんつゆ〈3倍濃縮〉…小さじ2
・みりん…大さじ1
・水…大さじ2
【作り方】
1.にんじんは4~5cm長さの細切りにする。
2. フライパンにごま油小さじ1を中火で熱し、1をしんなりするまで炒める。合わせ調味料を回し入れ、汁けがなくなるまで炒める。端に寄せ、卵を割り入れ、卵の下面が固まってきたら全体をさっと炒め合わせる。
(1人分 93kcal、塩分0.9g)
【手早く作るコツ】
メインから作り始め、煮る間にサラダの下ごしらえを。次にしりしりを作ったら、サラダを仕上げましょう。
* * *
「かぼちゃは自然な甘みやほくほく感を生かし、メインからサブ、汁ものまで、いろいろな調理法で堪能してほしい食材。食べ応えがあるので手軽にボリュームアップできますよ(みないきぬこさん)」
皮の栄養を惜しみなく摂るなら、レンチンしたかぼちゃを皮ごと潰してサラダやコロッケに仕上げるのもおすすめ。時間がない日は、1cmくらいの幅にカットしてフライパンでソテーにするだけでも立派なおかずになりますよ。
文=斉藤久美子(栄養士)
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