最小限の手間で最大限の成果をゲットするムダなし調理の新常識 「下ごしらえ」編
当たり前だと思っていた調理中の「下ごしらえ」。でも、下ごしらえは目的さえクリアすればいいので、やらなくてもいい手間はどんどんカットしましょう。食材の持ち味を生かしながら日々の調理時間を短縮できる、驚きのアイディアをご紹介します。
野菜の皮はむかず、たわしでこすればいい
昔に比べ、今の野菜は皮が薄くてやわらかくなっているので、根菜などはたわしで表面の汚れを落とすだけで充分です。気になるようなら、ところどころ皮をむきましょう。
野菜は水にさらさない
アク抜きは、切ったあとに水にさっとくぐらせればOK。最近の野菜は苦みやえぐみが少なくなってきているので、長い時間ひたすと、水っぽくなり、香りや味、栄養素が抜けることも。
油揚げの油抜きは「熱湯」不要
油揚げは、湯(約45 ℃)でやわらかくなるまでもみ洗いするだけで、油抜き完了! わざわざ湯を沸かす必要はありません。昔の油揚げは油の香りやくせが強く、しっかりと油抜きをする必要がありましたが、現在スーパーで買えるもののほとんどは気にならないレベルなので、簡略化できるのです。
豆腐は水きりをしない
水きりはペーパータオルで包んでおくだけ。おもしをして長時間おかなくても、豆腐を1切れずつ包んで水けを吸わせるか、くずしながら拭けば大丈夫。
ピーマンは種を取らなくてOK
種にはうまみはもちろん、食物繊維などの栄養も含まれているので、捨ててしまうのはもったいない! ほんの少し苦みはありますが、へたごと手でちぎり、チンジャオロースーやみそ炒め、ラタトゥイユなどのトマト煮にすれば、おいしく食べられます。
下味は時間をおくより、水けを拭くこと!
肉や魚は下味をつけて長時間おくよりも、最初に水けを拭くことが、味を早くなじませるコツ。水けに含まれる臭みや雑菌がついたままだと、調味料をつけても味が充分になじまず、風味も悪くなるので気をつけて。
調理中にムダが多い人はどうすればいい?
【「思いつき」はムダのもと! 調理は段取りを考えて】
冷蔵庫に何があるのかを把握せず、思いつきのまま買い物をする人は、調理も何となく始めがち。まずは頭の中で食材の在庫と段取りを整理してから、買い物と調理をスタートさせましょう。食材も時間も効率よく使え、スムーズにまわります。
〈ムダをカット! 1〉材料を出しておく
調理中に食材をいちいち冷蔵庫から出し入れするのは、時間と電気代のムダ! 使用する食材は最初にすべて出してしまえば、袋から出したり、切ったりする作業が一気に行なえて効率的です。
〈ムダをカット! 2〉バットを活用する
切った食材をまな板の上に置いたままにしていませんか? スムーズに調理を進めるには、スペースの確保が必須条件です。バットは食器などよりも限られたスペースを有効に使えるので、用意すると便利。
食材も昔と違って進化しているから、家庭科や母親に教わった方法が今や不要な手間やムダになっていることも! 下ごしらえも進化させて、ちゃちゃっと時短&ラクしちゃいましょう。
調理・スタイリング=小田真規子(スタジオナッツ) 撮影=林 ひろし イラスト=徳丸ゆう 編集協力=中田裕子