脳を鍛えてやせる! 満腹でも食後のデザートを食べる「習慣型ぽっちゃりさん」向けテク
「脳」って人間に例えるなら、何でもテキパキさばいて超タフなタイプに思えませんか? でも、「脳」は案外単純。不快なことは嫌で楽しいことしかしたくない!のだとか。そこで、「脳」が楽しー!と感じることを行なって、うま~くダイエットへ導くとっておきのテクをご紹介します♪
イライラ&ダラダラ食いは、ナイーブ脳が原因だった
太る最大の原因は、食べ過ぎ。そのタイプは、イライラして食に走る『感情型』と、惰性で食べ続ける『習慣型』に分けられ、どちらも脳の働きが深く関わっています。
「もともと人間の脳は、ネガティブなことに敏感。そのため、ストレスがかかると癒しを求めて“食(快楽)”に走りやすくなるのです。また、脳はラクをしようとするので、慣れた行動を単純に繰り返してしまうという傾向もあります」とは、脳科学者の岩崎一郎先生。先生自身、脳をはげましたことで約20 ㎏の減量に成功したというから驚きです!
「脳細胞は、常に新しく生まれ変わっています。そのため、ちょっとしたテクニックで、いつでもよい方向へ脳を導くことができるのです」
何となく惰性で食べ続けてしまう『習慣型』ぽっちゃりさんの具体策を紹介するので、ぜひトライして。
ごほうびホルモンが効かなくなってムダ食い街道まっしぐら
食後に必ず甘いものを食べたり、決めた時間になったら、空腹でもないのに食事をとったりと、何となく惰性で食べているのが、習慣型タイプです。
「ある行動が習慣化されるまでには、ドーパミンという報酬系のホルモンが分泌されています。これは、脳が感動したり、喜びを覚えたときに分泌され、やる気を高めてくれるホルモン。ドーパミンには、脳の回路をつなげて、行動を習慣化させる働きがあり、その行動が一度習慣化されると、分泌されなくなるという特徴があります」
つまり、“食べること”が、ただの習慣になると、ドーパミンの効きが悪くなるので、感動や喜びといった“ごほうび感”がなくなり、空腹でもないのに食べ続けるというムダ食い状態になるのです。
「こういった悪い習慣を断ち切るには、新たにドーパミンを分泌させて、新しい脳の回路をつくる必要があります。脳はただツラいことや意味もなく難しいことが苦手なので、楽しいことや取り組みやすいことを探して、トライするとよいでしょう」
【 C H E C K】
下の項目の中から自分に当てはまるものにチェックを入れてください。当てはまる項目が多い場合、習慣型ぽっちゃりさんの傾向にあります。
□ 空腹でなくても決めた時間に食事をとる
□ 惰性でやっている趣味や習慣がある
□ 好きなものを食べると疲れが吹き飛ぶ
□ コンビニで選ぶメニューは大体決まっている
□ 好きなものなら毎日食べても飽きない
□ 家の鍵を閉めたかどうかよく忘れる
□ きのう食べた昼食がすぐ思い出せない
□ 気づけばスマホをいじっている
習慣型ぽっちゃりさんにおすすめ! 今すぐできる脳はげましテクニック
このタイプは、悪い習慣をつくる脳の回路を断ち切ることが必要。そして、無理のない範囲で新しい習慣にチェンジしていきましょう。
【テクニック 1】「ダイエット日記」で日々の変化に目を向けて
どんなときに習慣で食べているのか原因を探るためにも、食事内容やその日あったことを簡単に記入しましょう。また、惰性で食べるタイプの人は、食事だけでなく、自分にも無頓着な面があるので、悪い習慣を改善しても体の変化に気づかない可能性が。体重や体調なども書き出して、わずかな変化も見逃さないようにしましょう。
【テクニック 2】家族にほめてもらって“快”習慣に誘導しよう
悪い習慣を変えることが“不快”だと、新しい習慣はなかなか定着しません。その場合、新たに習慣化したい行動が“快”となるような工夫が必要。例えば、家族や友達に協力してもらい、ダイエットでがんばっていることをほめてもらったり、自分なりの楽しみとつなげたりするなど、〝快〟となるごほうびを用意しましょう。
【テクニック 3】おなじみのメニューやおやつを別のものにチェンジしよう
食べたいものを強制的に我慢すると、かえってストレスになることも。いきなりゼロにするのではなく、別のものに置き換える方法を試して。例えば、運動後に甘い清涼飲料水を飲んでしまうなら、それを無糖の炭酸水に変えたり、頻繁にケーキを食べてしまうなら、ゼリーに変えるなどして、少しずつ摂取カロリーを減らしていきましょう。
なりたい自分を紙に書いて持っておくだけで脳は変わっていく!
身につけたい習慣や、こうなりたいという願望を紙に書き、その紙を財布や手帳などに大切にしまっておくと、脳に意識づけされ、そのあとの行動や判断に影響を与えることが研究によって明らかになっています。逆に、悪い習慣は紙に書いてビリビリに破いて捨てると、やめやすくなります。もちろん、それを1度行なったくらいで悪い習慣がとたんに改善されるわけではありません。でも、脳は少しずつですが、確実に変化していきます。ちょっとした変化を楽しむくらいの気持ちで何度も繰り返し試してみましょう。
もしも、コンビニのスイーツコーナーチェックや買い物時のお菓子&スナック類補てんが習慣化しているなら、まずはそこからチェンジ! スマホのアプリを利用して食事日記をつける&体重管理をしてみる、憧れの女性の写真を絶えずチェックするなど、できることから始めてみて。
編集協力=オフィス・エール
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Information
脳科学者。医学博士。旧通産省主任研究官、ノースウェスタン大学医学部准教授を歴任。帰国後、国際コミュニケーション・トレーニング株式会社を設立。著書に『ピンチに強い脳の鍛え方』(廣済堂出版)など。
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