【1人で1ヶ月食費2万円】2019年「料理レシピ本大賞 in Japan」の「コミック賞」受賞おづまりこさんの“ゆる節約生活”の極意とは!?
実験のように楽しんだ幼少時のお菓子作りが原点。作ってもらえるのが一番の喜びです
――2019年「料理レシピ本大賞 in Japan」の「コミック賞」受賞、おめでとうございます。受賞を聞いた時は、どんなお気持ちでしたか?
「とてもびっくりしました。この本が初めての単行本だったので、感慨深いですね。今までブログや本を読んで応援してくださった皆さんや、本作りに携わってくださった皆さん、周りの人たちのおかげだな、と感謝の気持ちでいっぱいです」
――1人暮らしの学生からサラリーマン、主婦まで幅広い方々にファンが多い『おひとりさまのあったか 1ヶ月食費2万円生活』ですが、読者の反応はいかがですか?
「皆さんから『このレシピ、作りました!』と写真付きでツイッターなどで報告していただけるのがすごくうれしいですね。『料理は苦手だけど、実験みたいで楽しかった』『タレがおいしかったので、他の料理にも使ってみた』などのメッセージもいただいていて。自分でも、『こんなこと言ってもらったな~』と、よく思い出しながら、作っているんですよ!」
――おづさんの絵は、色やタッチが優しくて、料理もおいしそうで、本を見ているだけでもおなかがすいてきます(笑)。小さい頃の夢は、やはり漫画家でしたか?
「漫画は小学生ぐらいから描き始めて…、その後、何度か挫折して(笑)、今に至ります。物心ついた時から絵を描くのは好きでした。幼稚園の頃に落書きしながら『いつか絵を描く仕事をしたいな』と、ぼんやり思っていたのを覚えています」
――料理も小さいころから?
「小学生の頃にお菓子を作ることにハマっていて、クッキーにチューブのしょうがを混ぜたり、カフェオレでアイスを作ったり、実験みたいなことをよくしていました。今もあまりやっていることが変わっていないような(笑)。
自炊を好きになったのは、20代後半からでしょうか。それまでは苦手なほうで、自炊を続けるために時短や簡単な方法を試していた感じでした」
買い物は月初に献立を決めてから。1万円札を千円札10枚に替えて食費を管理
――この本では、1人でひと月で自炊10,000円、外食10,000円の計20,000円の食費でのやりくりが描かれています。予算を決めても、どうしてもオーバーしがちですが、予算内に収めるコツはありますか?
「レタスクラブ本誌の『1カ月分の献立カレンダーBOOK』のように、1週間に作る料理を決めて材料を買い出しして、それを使いきる、というのが重要な気がします。自分が食べたい旬のもの、今月作りたいものをぼんやり月の初めに考えておいて、それに合わせて買い出しすると、ついでの買いすぎが減るのではないでしょうか? まずはレシートをもらって、1ヶ月の食費を把握することから始めるといいですよ」



――なるほど! 最初にメニューを決めておくのがポイントなのですね。おづさんは買い物する時に特に決めているルールはありますか?
「自炊の予算が月10,000円なので、まず千円札10枚に替えます。それを週2,000円ずつで割って、1週間の買い出しで2,000円をオーバーしないことをざっくり頭に置いています。先に肉類を買って冷凍しておき、旬の安い野菜類を追加して買って使いきる…という感じですね」
――2,000円×4週で8,000円。うまくいくと2,000円余りますね! そんな時は貯金に回したり…?
「余るとものすごくうれしいですよ! 予算は『できるだけ食費を削る』というより、『しっかり20,000円分は食生活に使う』と考えているので、余ったら、次の月の初めなどに食べたいお菓子やパンを買ってみたり、1人で行ってみたいお店で外食したり、カルディで買い出ししたりと、自分が食べたいものにしっかり使っています」

――それは、ごほうびみたいで楽しみになりそうです! では逆に、大幅にオーバーしてしまったこともありますか?
「オーバーする時は外食費が多いですね。年末年始など人と会うことが増える時期などです。あまりきつく決めすぎると続かなくなってしまうので、いつもの月がだいたい範囲内になっていれば、イレギュラーな月があったり、少しオーバーしたりしてもいいや、とゆるめに考えています」
――それが長続きの秘訣かもしれませんね。ちなみに、食費のほかに、衣類代や娯楽費なども細かく予算を分けていますか?
「通信費、光熱費、ファッション費、エンタメ費、生活用品費、書籍費、美容院代、旅費など、けっこう細かく分けています。ですが、予算は平均のだいたいで、ざっくり年間の予算に収まればよし、としています。病気や失職などで突発的な出費がある場合のために、お金が残せるように、という気持ちでやっています。
生活を豊かにするファッション費、エンタメ費、書籍費などは、少し多めに予算を取っていますよ」
――あまりきつく設定しすぎずに、予算内で楽しむことが大事なのでしょうか?
「そうですね。今の20,000円というのは、もともと私の食費はひと月15,000ー50,000円と幅がありすぎて、『これはまずい!』と思って決めた予算です。予算を決めれば、ちゃんと自炊して、外食も減るかも、と思って。なので、自炊して栄養をとったり、料理をしたりすることを楽しめる時間が続くといいなと思っています」


数量を決めて買い置き&冷凍庫駆使で食材の無駄ナシ!
――スーパーへ行くとつい買いすぎてしまったり、食材を無駄にしてしまったりということもよくあるのですが、おづさんは何か工夫していることはありますか?
「買い置きはあまりしません。特に肉や野菜などは鮮度や栄養素も気になるので、冷凍しても1ヶ月のうちに食べきれる量を買うようにしています。常備品も、例えばトマト缶は3つまで、とだいたい決めています。
余った時は、冷凍するのが一番ラクかな、と思います。玉ねぎを刻んで炒めておいたり、お肉に下味をつけて小分けしておいたり、ひと手間かけておくと使うときにめちゃくちゃラクですよね。と、思いつつも、刻んだだけ、小分けしただけの冷凍も多いです(笑)。ねぎは1本分をみじん切り、にんにくは皮をむいて粒を3、4個ずつラップ、しょうがは皮付きのまま半分に切ってラップ。そして、保存袋に入れて冷凍しています」
――節約にも育児にも忙しい主婦の方も多いと思うので、この本の中から、安くて簡単で、家族も喜ぶおすすめのメニューがあれば、ぜひ教えてください。
「1食約80円の『がっつり味の豚こま肉ステーキ丼』は、にんにくの風味が食欲をそそって、お子さんや旦那さんも好きな味だと思います。紹介したレシピでは小松菜を使っていますが、冷蔵庫に残っているキャベツや玉ねぎなど、どんな野菜でも合うので、私も面倒な時はすぐこれを作っています!
1食約60円の『フライパンでエッグチーズトースト』もおすすめです。パンをくり抜いて卵を割り入れる作り方が面白いので、ホットプレートなどでお子さんと一緒に作ると楽しいと思いますよ!」




――この本には、ご飯ものやパスタ、丼、スープ、肉料理からデザートまで40品近いレシピが掲載されていますが、他にも作ってみたい料理や挑戦してみたい料理はありますか?
「家庭で簡単にできるお菓子やあまり手間がかからないクイックブレッド(パン)を作ってみたいですね。あと年々エスニックが好きになっているので、エスニックのレパートリーを増やしたいです。揚げ物など、最近は少しずつフライパンでも挑戦しているんですよ」
――「1ヶ月食費2万円生活」はこれからも続けていきますか?
「やればやるほど興味がわいてきたので、気になる調理法や時短レシピをあれこれ調べたりして、できるだけ『趣味のひとつ』として考えているんです。ここ1、2年は自分の食生活に慣れてきて、のんびり無理せず、続けられている気がしています。
たまに予算をオーバーしたり、野菜の価格高騰に苦しんだりすることもありますが、予算があることで『しっかり自炊をしよう!』と思えるので、状況によって柔軟に変化もさせつつ、できるだけ続けていきたいですね。
節約を意識したら、生活にメリハリができました。楽しみも増えるようになりましたよ!」
取材・文=岡田知子(BLOOM)
Information
『おひとりさまのあったか1ヶ月食費2万円生活 』
★続きはコチラ⇒◆おひとりさまのあったか1ヶ月食費2万円生活 連載ページ
著者:おづまりこ
兵庫生まれ東京在住のアラサー漫画家。美大卒業後に上京、ルームシェアを数年した後、ひとりぐらしを始める。好きな食べ物はトマト。アメブロ公式トップブロガー。
★レタスクラブおづまりこさん連載⇒◆おひとりさまのゆたかな年収200万生活2 連載ページ
◆おひとりさまのあったか1ヶ月食費2万円生活四季の野菜レシピ 連載ページ
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