私が「干し飯(ほしいい)」なるものを知ったのは、戦争を描いた絵本『ちいちゃんのかげおくり』ででした(先日作者が亡くなったという報道がありました)。主人公の女の子・ちいちゃんが、飢えをしのぐためにひとりでかじる「干し飯」は一体どんな味なのか、子ども心にずっと気になっていました。


さらに大人になってからは「戦国武将たちが携帯していた」なんて話も耳に入り、ますます興味がつのります。有名な発酵学者のHPには「20年保存可能」なんて書いてありますし、非常食としてもさぞかし優秀なんでは……。ということで作ってみました、「干し飯」を! ネット情報では、これを進化させたものが「アルファ米」だという。要は、米に含まれるデンプンは生のままだと消化吸収しにくいので、「米を炊いてから乾燥させる」ことで、消化しやすいデンプンに変える(アルファ化)のがポイントだという話し。一度熱を加えてアルファ化しておけば乾燥しても生デンプンに戻らず、水やお湯を加えれば美味しく食べられる……というしくみである。


作り方は、炊いた米を洗って干せばOK(夜はとりこむ)。


非常食は手作り可能!? 戦国時代も活躍した「干し飯」を作ってみた 画像(1/2) とりこむ度に、米の固まりを手でパラパラとほぐすのが◎

干し野菜用のネットに入れてぶらさげておくと、夫が不思議そうに「なんで干し飯作ってんの?」ですって。ひと目で分かるとは、おぬしできるな……。


非常食は手作り可能!? 戦国時代も活躍した「干し飯」を作ってみた 画像(3/2) 3~4日でカッチカチに!

さて、3日ほどでご飯はカッチカチ。ああこれ、めっちゃ見覚えある。炊飯器の蓋が開けっ放しになっていたときに発生する、ガビガビご飯じゃありませんか。


まずはそのまま齧ると、……無理! 臭くはないけど硬くて硬くて、とても食べられたもんじゃありませんわー。これをひとりかじっていた小さなちいちゃんを想像と、涙が出てくる。


一般的には「お湯や水を加える」と言いますが、熱湯を注いでみると30分ほどたってもまだ芯が残っている感じ。食べられなくは、ないというレベル。


「これなら普通に食べられる!」というレベルになったのは、弱火でコトコト煮たものだ。って、その調理ができたら生米でもいいんじゃないかーい!!!


結局のところ「干し飯」はどう食べるのが正解なのか、まだまだ研究する余地が大アリでした。


文=スモモスキー