【鉄製フライパンおすすめ5選】「焼く&炒める」で本領発揮! 鉄フライパンの魅力と選び方

#食   
野菜などもジューシーに焼き上がる

本格的な中華料理などによく使われる「鉄製フライパン」。炒め物などに使ってみたい気はするものの、重くてお手入れも大変だと聞くから、使いこなすのは難しそうだな、とためらう方も多いかもしれません。でも、自分の調理スタイルに合ったものを選び、きちんとメンテナンスすれば、長く愛用できる優れものなんです。何より、鉄製フライパンで作る焼きものや炒めものの味わいは、格別ですよ!有名なメーカー製のものや、おしゃれなデザインのものも増えてきているので、ぜひ一度鉄製フライパンで調理した、おいしい料理の味を味わってみませんか?

今回は、料理の初心者でも鉄製フライパンにチャレンジしやすいよう、料理道具コンサルタントの荒井康成さんに、基本的な知識から上手な選び方、使い方のコツなどを教えてもらいました。おすすめ製品はもちろんのこと、鉄製フライパンで作るいちおしレシピもご紹介します。

あなたも鉄製フライパンのある生活、始めてみませんか?

▶︎教えてくれた人
荒井康成 (あらい・やすなり)さん

荒井康成 (あらい・やすなり)さん:料理道具コンサルタント。洋菓子店店長、和陶器店主を経て、フランス陶器エミール・アンリ社の日本法人設立に携わる。以後、日本初の「料理道具コンサルタント」として独立し、各食情報誌でのコラム執筆やスタイリング撮影など、多岐に渡り活動中。著書に「ずっと使いたい世界の料理道具」(産業編集センター刊行) 。

料理道具コンサルタント。洋菓子店店長、和陶器店主を経て、フランス陶器エミール・アンリ社の日本法人設立に携わる。以後、日本初の「料理道具コンサルタント」として独立し、各食情報誌でのコラム執筆やスタイリング撮影など、多岐に渡り活動中。著書に「ずっと使いたい世界の料理道具」(産業編集センター刊行) 。



使い込むほどに「旨さ」を演出! 鉄製フライパンの魅力と特徴

熱伝導率が高く、熱を長時間蓄えられるのが、鉄製フライパンの最大の特徴です。
炒める・焼く・揚げるといった調理法には、これ以上ないほど適しています。とくに違いがよくわかるのが、野菜炒めでしょう。鉄製フライパンなら高火力で水分を飛ばすことができるので、具材がふっくらとして旨みたっぷりに仕上がります」と、荒井さん。
もうひとつの魅力が、その頑丈さ。フッ素などでコーティングされたフライパンを使っていると、コーティング材がはがれる心配があるので、硬い金属製のお玉やフライ返しなどの調理器具は、どうしても敬遠しがちになりますよね。でも、鉄製フライパンならそうした心配が不要なので、傷を気にすることなく調理器具をガシガシ使えます。うっかり食材を焦がしてしまって、フライパンに焦げが付いてしまっても、大丈夫。こげをこそげ落として、しっかり油をなじませれば、すぐに元通りになります。このため、母から娘や息子へと、世代を超えて長く愛用することができるのです。
「鉄製品は、ご飯釜や鉄鍋、鉄瓶など、昔から日本人の食生活を支えてきた料理道具。歴史資料館に展示されているような古いものも、今でも現役で使えたりするんですよ」

一方、鉄製フライパン長く愛用するためには細やかなメンテナンスが大切です。
サビ止めが施されているフライパンの場合は、最初にコーティング加工を焼き切る「空焼き (焼き込み) 」というものを行います。焦げ付きを防ぐためには、使い始めの「油ならし」や調理前の「油返し」も必要になります。さらに、使用後はサビを防ぐためのお手入れも欠かせません。詳しい方法は後ほど説明しますが、ほかの素材のフライパンにはないこうした手順が、鉄製フライパンには必要になるのも事実です。
「メンテナンスが必要な鉄製フライパンは近年、利便性という点で敬遠されがちでした。でも、長く使い込むほどに、旨さや自分らしい料理を演出してくれるという大きな魅力もあります。SDGsなど環境に配慮する暮らし方が問われる昨今、食への健康意識とも相まって鉄製フライパンの人気は高まっていますよ」

鉄製フライパンのメリット

・食材を短時間で均一に加熱できる。
・耐久性が高く、手入れをきちんと行えば何年にも渡って長く使える。
・使い込むほどに油がなじみ、使いやすさが増す。

鉄製フライパンのデメリット

・約1000g〜2000g前後と、重い。
・使い始めや、使う度にお手入れが必要。


大きさ、熱源、持ち手の素材。料理や調理スタイルに合わせて選ぼう

 実はIH調理とも好相性の鉄製フライパン

【大きさ・厚みで選ぶ】家族の人数や作りたい料理を想定

鉄製フライパンのサイズは、家族の人数や一度に作りたい料理の量によって選びましょう。
直系20cmから24cmのフライパンは、目玉焼きが2枚ほど焼けるサイズで、1~2人の少人数家族におすすめ。直系26cmから28cmになると、ハンバーグなら4個ほど焼くことができるので、3~4人家族におすすめです。

また、チャーハンや野菜炒めなど手早く調理する料理には、厚さ1.6mm以下の薄めのフライパンが良いでしょう。ステーキなど中までじっくり火を通す料理には厚さ2mm以上のフライパンが適しています。

【熱源で選ぶ】実はIHとも高相性!

鉄製フライパンと聞くと高火力の料理を作る際に使うもの、というイメージですが、意外にもIHに対応している商品が多く販売されています。
「IHを使う際には熱源から離さず調理することが大切なので、重さゆえにあまり動かせない鉄製フライパンはIHと相性が良いのです。焼き面が波状になったグリルパンなどで、じっくり焼き付ける料理はとくにおすすめです」
まず、IHのコイルからはみ出さない大きさで、底に厚みがあるフライパンを選びます。
また、IHでは最初の空焼きがしづらいため、表面にシリコンコーティングや窒素加工が施されたタイプなど空焼き不要のフライパンを選ぶとよいでしょう。

【持ち手の素材で選ぶ】本体一体型は火傷に注意

鉄製フライパンの持ち手には、様々な種類があります。素材によって特徴があるので、デザイン性だけでなく、そのメリット・デメリットまでよく比較してから選びましょう。

▶︎木製や樹脂製
長時間加熱し続けても持ち手が熱くなりにくいため、火傷の心配が少なく、鉄製を使い慣れていない人にもおすすめです。手になじみやすく、握りやすいのもポイントが高く、フライパンをゆすって料理をするときに便利です。
ただし、使っているうちに取手部分がぐらつくことがあるため、定期的な点検が必要になります。ナチュラル感が人気の木製は、うっかり鉄製フライパン落としたときに持ち手だけ割れてしまうこともありますので、注意しましょう。

▶︎金属製
本体と持ち手が部分が一体になっているもののほか、ステンレスなどの持ち手がついたタイプもあります。製品によってはそのままオーブンで使用することも可能です。丈夫な作りのため、一生ものの鉄製フライパンを求めている人には、とくにおすすめです。
ただし、金属製は熱が伝導しやすいので、加熱すると持ち手も熱くなりやすいため、注意が必要になります。長時間の加熱や高火力で使用するときは、鍋つかみやミトンを使ってにぎるほうが良いでしょう。


慣れれば簡単! 鉄製フライパンを長持ちさせる4つのお手入れと使い方のコツ

サビ止めが施されている場合は、使い始める前に空焼きが必要

先ほどもちょっと触れましたが、鉄製フライパンを使う際には、使用前と使用後にいくつかのメンテナンスが必要になります。最初はちょっと面倒に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば調理の際のルーティンとしてささっとできてしまう程度のもの。臆せずトライしてみましょう。
1:空焼き
サビ止めのコーティング加工が施された状態で販売されているものは、使用前に高温の火でコーティングを焼き切る「空焼き (焼き込み) 作業」が必要です。
フライパンを軽く洗ったら、中火から強火で焼きます。白い煙がモクモク出てきても大丈夫なので、慌てないでくださいね。5〜10分ほどしっかり加熱したら火を止め、自然に冷まします。

2:油ならし
鉄製フライパンを使い始める際や、くっついてしまったサビや焦げを取り除いた後に行うものです。
まず、中火で2〜3分フライパンを加熱したら、火を止めて多めの油を入れ、弱火で3分程度加熱します。火を止めて余分な油を取り除いてから、キッチンペーパーなどで油を擦り込むようにしてふき取りましょう。

3:油返し
調理前に毎回行う必要があります。これをすることによって、鉄製フライパンが焦げ付きにくくなります。
中火でフライパンを温めてから、多めの油を入れて弱火で3分程度加熱。火を止めて余分な油を取り除いてから、必要な量の油を入れて調理を始めます。

4:使用後のお手入れ
鉄製フライパンを洗剤で洗うのはNGです。なじんだ油が洗い流され、焦げ付きやサビの原因になってしまいます。
手で持てる程度の熱さになったら、早めにたわしなどを使ってぬるま湯で洗いましょう。水分をふき取ったら、中火で加熱して完全に水分を飛ばします。キッチンペーパーなどで、内側に油を擦り込むように塗ったら完了です。

また、鉄製フライパンを長持ちさせるためには、作らない方がいい料理もあります。
「煮る・蒸すなど水分を多く使う調理や、酸を含むトマトベースの料理は、サビの原因となるので向きません」と荒井さん。食材の入れっぱなしも焦げ付きの原因となるので、出来上がった料理は放置せず早めに盛り付けてくださいね。


鉄製フライパンのおすすめ商品5選

柳宗理 鉄フライパン ダブルファイバー窒化加工 18cm

柳宗理 鉄フライパン ダブルファイバー窒化加工 18cm

インダストリアル・デザイナーとして有名な柳宗理が手がけた鉄製フライパン。食材の芯まで一気に火を通して旨味を閉じ込めるダブルファイバーライン加工、サビづらい窒化加工がポイントです。左右に注ぎ口が張り出しているので、利き手を問いません。IHを含むすべての熱源に対応しています。
「デザイン性が高く、見た目におしゃれなので、テーブルにそのまま出しても映えます。ステンレス製の蓋つきで使い勝手も良いです」

【ユーザーからの声】
・​​鉄の割に非常に薄くて軽いフライパンです。
・重量バランスは良い様で小さな五徳でも安定しています。
・ステーキの後などは多少焦げ付きますが、お湯洗いでちゃんと落ちるのがすごい。


日々道具 鉄打ち出しフライパン 九十九(つくも) 26cm

日々道具 鉄打ち出しフライパン 九十九(つくも) 26cm

ジャパン・メイドの日用品を手がける日々道具が推薦する鉄製フライパン。鉄を数千回叩き締める、山田工業所の「打ち出し製法」で作られています。叩かれることで鉄の分子が細かくなり、薄くても丈夫な仕上がりになるのです。桜の木を使用した、手になじみやすい持ち手も特徴です。100Vと200VのIH対応です。
「鉄製ながら薄くて軽いので、野菜炒めなど食材をあおりながら作る料理にもぴったりですよ」


及源 南部鉄器ミニフライパン 15cm

及源 南部鉄器ミニフライパン 15cm

岩手県奥州市水沢区の南部鉄器は、平安時代後期から受け継がれてきた伝統工芸品。繊細な肌質と重厚感から、手作りの良さを感じられるとあって人気です。15cmのミニフライパンは一人分にちょうどいい大きさ。見た目がかわいいので、ハンバーグなどの盛りつけ皿として、そのまま食卓に出すこともできます。オーブンにも入れやすく、サブおかずやお弁当作りにも便利です。


ロッジ スクエアグリルパン 101/2インチ

ロッジ スクエアグリルパン 101_2インチ

120年以上の歴史を誇るアメリカのメーカー、ロッジ社のグリルパンです。5mmの厚みがあり、蓄熱力が高いのがポイント。幅26.6cmと大きめで重さがありますが、アシストハンドル付きで両手で扱いやすいつくりになっています。波型の底面で、肉や魚の余分な油を落としてヘルシーに仕上げつつ、きれいな焼き目をつけることができるのもうれしい。IHにも対応しています。


パール金属 鉄職人 鉄フライパン 18cm

パール金属 鉄職人 鉄フライパン 18cm

新潟県燕三条産の鉄製フライパン。香ばしく仕上げたいソテーやステーキに重宝します。毎日使うキッチン用品としてだけでなく、アウトドアギアとしても便利。焚き火でも使いやすい長めのハンドル、携行しやすい510gという軽量性がポイントです。IHをはじめ、オール熱源に対応。ハンドル部分はアクリル樹脂塗装済み。


フライパンで作る!プロのおすすめレシピ


卵チャーハン

卵チャーハン

フライパン料理の定番といえば、やっぱりチャーハン。ご飯がほぐれて卵がパラパラになったら、特製の中華タレを加えるだけでおいしくできます。卵とネギだけのシンプルチャーハンなのに満足感の高い一品です。

フライパンサムギョプサル

フライパンサムギョプサル

フライパンで10分、という時短料理。焼きながら野菜に肉のうまみを移せば、韓国定番の味「サムギョプル」の出来上がりです。食欲をそそるコチュマヨだれが、味の決め手。生野菜で巻いて、おいしいお肉をがっつりといただきましょう。

れんこんと長いものフライパングリル

れんこんと長いものフライパングリル

フライパンを使って、弱火でじっくり焼くだけ。シンプルな味付けで、根菜のうまみと甘みを引き出せる一品です。れんこんは皮をむいて、長いもは皮付きのまま調理するのがポイント。シャキシャキ、ホクホク感を楽しめます。

今回は料理道具コンサルタントの荒井康成さんに、鉄製フライパンの基本的な知識から上手な選び方、使い方のコツなどを教えてもらいました。おすすめ製品はもちろんのこと、鉄製フライパンで作るいちおしレシピもご紹介します。

あなたも鉄製フライパンのある生活始めてみませんか?

▶︎教えてくれた人
荒井康成 (あらい・やすなり)さん

荒井康成 (あらい・やすなり)さん:料理道具コンサルタント。洋菓子店店長、和陶器店主を経て、フランス陶器エミール・アンリ社の日本法人設立に携わる。以後、日本初の「料理道具コンサルタント」として独立し、各食情報誌でのコラム執筆やスタイリング撮影など、多岐に渡り活動中。著書に「ずっと使いたい世界の料理道具」(産業編集センター刊行) 。

料理道具コンサルタント。洋菓子店店長、和陶器店主を経て、フランス陶器エミール・アンリ社の日本法人設立に携わる。以後、日本初の「料理道具コンサルタント」として独立し、各食情報誌でのコラム執筆やスタイリング撮影など、多岐に渡り活動中。著書に「ずっと使いたい世界の料理道具」(産業編集センター刊行) 。


使い込むほどに「旨さ」を演出! 鉄製フライパンの魅力と特徴

熱伝導率が高く、熱を長時間蓄えられるのが、鉄製フライパンの最大の特徴です。
炒める・焼く・揚げるといった調理法には、これ以上ないほど適しています。違いがよくわかるのが、野菜炒め。高火力で水分を飛ばすことができるので、具材がふっくらとして旨みたっぷりに仕上がります」と、荒井さん。
もうひとつの魅力が、その頑丈さ。フッ素などでコーティングされたフライパンを使う際には避けがちな、金属製のお玉やフライ返しなどの調理器具も、傷を気にせずガシガシ使えます。うっかり食材を焦がしてしまって、鉄製フライパンに焦げが付いてしまっても、こそげ落としてしっかり油をなじませれば元通り。このため、母から娘や息子へと、世代を超えて長く愛用することができるのです。
「鉄製品は、ご飯釜や鉄鍋、鉄瓶など、昔から日本人の食生活を支えてきた料理道具。歴史資料館に展示されているような古いものも、今でも現役で使えたりするんですよ」

一方、鉄製フライパン長く愛用するためには細やかなメンテナンスが大切です。
サビ止めが施されているフライパンの場合は、最初にコーティング加工を焼き切る「空焼き (焼き込み) 」というものを行います。焦げ付きを防ぐためには、使い始めの「油ならし」や調理前の「油返し」が必要。使用後はサビを防ぐためのお手入れも欠かせません。
「利便性という点で敬遠されがちでしたが、長く使い込むほどに、旨さや自分らしい料理を演出してくれます。SDGsなど環境に配慮する暮らし方が問われる昨今、食への健康意識とも相まって鉄製フライパンの人気は高まっていますよ」

鉄製フライパンのメリット

・食材を短時間で均一に加熱できる。
・耐久性が高く、手入れをきちんと行えば何年にも渡って長く使える。
・使い込むほどに油がなじみ、使いやすさが増す。

鉄製フライパンのデメリット

・約1000g〜2000g前後と、重い。
・使い始めや、使う度にお手入れが必要。


大きさ、熱源、持ち手の素材。料理や調理スタイルに合わせて選ぼう

 実はIH調理とも好相性の鉄製フライパン

【大きさ・厚みで選ぶ】家族の人数や作りたい料理を想定

鉄製フライパンのサイズは、家族の人数や一度に作る量によって選びましょう。
直系20cmから24cmのフライパンは、目玉焼きが2枚ほど焼けるサイズで、1~2人家族におすすめ。直系26cmから28cmになると、ハンバーグを4個ほど焼くことができるので、3~4人家族におすすめです。

また、チャーハンや野菜炒めなど手早く調理する料理には1.6mm以下の薄めが良く、ステーキなど中までじっくり火を通す料理には厚さ2mm以上のフライパンが適しています。

【熱源で選ぶ】実はIHとも高相性!

鉄製フライパンは、IHに対応している商品も多く販売されています。
「IHでは熱源から離さず調理することが大切なので、重さゆえにあまり動かせない鉄製フライパンとは相性が良いのです。焼き面が波状になったグリルパンなどで、じっくり焼き付ける料理におすすめです」
まず、IHのコイルからはみ出さない大きさで、底に厚みがあるフライパンを選びます。
また、IHでは最初の空焼きがしづらいため、表面にシリコンコーティングや窒素加工が施されたタイプなど空焼き不要のものを選ぶとよいでしょう。

【持ち手の素材で選ぶ】本体一体型は火傷に注意

鉄製フライパンの持ち手には、様々な種類があります。素材によって特徴があるので、よく比較して選びましょう。

▶︎木製や樹脂製
長時間加熱し続けても熱くなりにくいため火傷の心配が少なく、鉄製を使い慣れていない人にもおすすめです。手になじみやすく、握りやすいのもポイント。フライパンをゆすって料理をするのにも便利です。
ただし、使っているうちに取手部分がぐらつくことがあるため、定期的な点検が必要。木製は、うっかり鉄製フライパン落としたときに取手だけ割れてしまうこともありますので、注意しましょう。

▶︎金属製
本体と持ち手が部分が一体になっているもののほか、ステンレスなどの持ち手がついたタイプもあります。製品によってはそのままオーブン使用も可能です。丈夫な作りのため、一生ものの鉄製フライパンを求めている人には、とくにおすすめです。
ただし、加熱すると持ち手も熱くなりやすいので、注意が必要になります。長時間の加熱や高火力で使用するときは、鍋つかみやミトンを使うと良いでしょう。


慣れれば簡単! 鉄製フライパンを長持ちさせる4つのお手入れと使い方のコツ

サビ止めが施されている場合は、使い始める前に空焼きが必要

1:空焼き
サビ止めのコーティング加工が施された状態で販売されているものは、使用前に高温の火でコーティングを焼き切る「空焼き (焼き込み) 作業」が必要です。
フライパンを軽く洗ったら、中火から強火で焼きます。白い煙が出ても大丈夫なので、慌てないでくださいね。5〜10分ほどしっかり加熱したら火を止め、自然に冷まします。

2:油ならし
鉄製フライパンを使い始める際や、くっついてしまったサビや焦げを取り除いたとき、その後に行います。
中火で2〜3分加熱したら、火を止めて多めの油を入れ、弱火で3分程度加熱します。火を止めて余分な油を取り除いてから、キッチンペーパーなどで油を擦り込むようにしてふき取りましょう。

3:油返し
調理前に毎回行う必要があります。焦げ付きにくく調理できます。
中火でフライパンを温めてから、多めの油を入れて弱火で3分程度加熱。火を止めて余分な油を取り除いてから、必要な量の油を入れて調理を始めます。

4:使用後のお手入れ
鉄製フライパンを洗剤で洗うのはNGです。なじんだ油が洗い流され、焦げ付きやサビの原因になってしまいます。
手で持てる程度の熱さになったら早めに、たわしなどを使ってぬるま湯で洗いましょう。水分をふき取ったら、中火で加熱して完全に水分を飛ばします。キッチンペーパーなどで、内側に油を擦り込むように塗ったら完了です。

また、鉄製フライパンを長持ちさせるためには、作らない方がいい料理もあります。
「煮る・蒸すなど水分を多く使う調理や、酸を含むトマトベースの料理は、サビの原因となるので向きません」と荒井さん。食材の入れっぱなしも焦げ付きの原因となるので、出来上がった料理は放置せず早めに盛り付けてくださいね。


鉄製フライパンのおすすめ商品5選

柳宗理 鉄フライパン ダブルファイバー窒化加工 18cm

柳宗理 鉄フライパン ダブルファイバー窒化加工 18cm

インダストリアル・デザイナーとして有名な柳宗理が手がけた鉄製フライパン。食材の芯まで一気に火を通して旨味を閉じ込めるダブルファイバーライン加工、サビづらい窒化加工がポイントです。左右に注ぎ口が張り出しているので、利き手を問いません。IHを含むすべての熱源に対応しています。
「デザイン性が高く、見た目におしゃれなので、テーブルにそのまま出しても映えます。ステンレス製の蓋つきで使い勝手も良いです」

【ユーザーからの声】
・​​鉄の割に非常に薄くて軽いフライパンです。
・重量バランスは良い様で小さな五徳でも安定しています。
・ステーキの後などは多少焦げ付きますが、お湯洗いでちゃんと落ちるのがすごい。


日々道具 鉄打ち出しフライパン 九十九(つくも) 26cm

日々道具 鉄打ち出しフライパン 九十九(つくも) 26cm

ジャパン・メイドの日用品を手がける日々道具が推薦する鉄製フライパン。鉄を数千回叩き締める、山田工業所の「打ち出し製法」で作られています。叩かれることで鉄の分子が細かくなり、薄くても丈夫な仕上がりになるのです。桜の木を使用した、手になじみやすい持ち手も特徴です。100Vと200VのIH対応です。
「鉄製ながら薄くて軽いので、野菜炒めなど食材をあおりながら作る料理にもぴったりですよ」

【ユーザーからの声】
・野菜炒めが劇的に美味しくなる!
・こびりつきがひどくなれば、油ならしをするので問題なく使えています。
・日本のもの 、お手入れしながら長く使えるもの 、古くからあるものの条件を兼ね備えています。


及源 南部鉄器ミニフライパン 15cm

及源 南部鉄器ミニフライパン 15cm

岩手県奥州市水沢区の南部鉄器は、平安時代後期から受け継がれてきた伝統工芸品。繊細な肌質と重厚感から、手作りの良さを感じられるとあって人気です。15cmのミニフライパンは一人分にちょうどいい大きさ。見た目がかわいいので、ハンバーグなどの盛りつけ皿として、そのまま食卓に出すこともできます。オーブンにも入れやすく、サブおかずやお弁当作りにも便利です。

【ユーザーからの声】
・形も少し深めでアヒージョなどに最適、目玉焼きもくっつかずきれいな焼き面で大満足。
・目玉焼きは黄味とろとろの白身カリッと、ソーセージは皮がパリッと最高です。
・サビ止めが塗られてないので最初のシーズニングがすごく楽です。


ロッジ スクエアグリルパン 101/2インチ

ロッジ スクエアグリルパン 101_2インチ

120年以上の歴史を誇るアメリカのメーカー、ロッジ社のグリルパンです。5mmの厚みがあり、蓄熱力が高いのがポイント。幅26.6cmと大きめで重さがありますが、アシストハンドル付きで両手で扱いやすいつくりになっています。波型の底面で、肉や魚の余分な油を落としてヘルシーに仕上げつつ、きれいな焼き目をつけることができるのもうれしい。IHにも対応しています。

【ユーザーからの声】
・カセットコンロにぴったり乗るサイズ感で我が家にはちょうどでした!
・1回目から焦げ付くこともなく綺麗に焼けました!
・IHでの使用なので温まり方が心配でしたが、そんなに時間もかからず問題なかったです。


パール金属 鉄職人 鉄フライパン 18cm

パール金属 鉄職人 鉄フライパン 18cm

新潟県燕三条産の鉄製フライパン。香ばしく仕上げたいソテーやステーキに重宝します。毎日使うキッチン用品としてだけでなく、アウトドアギアとしても便利。焚き火でも使いやすい長めのハンドル、携行しやすい510gという軽量性がポイントです。IHをはじめ、オール熱源に対応。ハンドル部分はアクリル樹脂塗装済み。

【ユーザーからの声】
・強火で野菜炒め、炒飯を調理できて楽しいです。
・最初にカラ焼きして油を塗るのは必須ですが、そんなに神経質にならずとも、錆びません。
・IHだと最低一ヶ月に一回はカセットコンロで空焼き&油慣らしが必要。


フライパンで作る!プロのおすすめレシピ


卵チャーハン

卵チャーハン

フライパン料理の定番といえば、やっぱりチャーハン。ご飯がほぐれて卵がパラパラになったら、特製の中華タレを加えるだけでおいしくできます。卵とネギだけのシンプルチャーハンなのに満足感の高い一品です。

フライパンサムギョプサル

フライパンサムギョプサル

フライパンで10分、という時短料理。焼きながら野菜に肉のうまみを移せば、韓国定番の味「サムギョプル」の出来上がりです。食欲をそそるコチュマヨだれが、味の決め手。生野菜で巻いて、おいしいお肉をがっつりといただきましょう。

れんこんと長いものフライパングリル

れんこんと長いものフライパングリル

フライパンを使って、弱火でじっくり焼くだけ。シンプルな味付けで、根菜のうまみと甘みを引き出せる一品です。れんこんは皮をむいて、長いもは皮付きのまま調理するのがポイント。シャキシャキ、ホクホク感を楽しめます。

写真&スタイリング=荒井康成
文=さいとうあずみ

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