「お母さんがおかしくなった」母の排泄物が入ったレジ袋を投げ捨て…小学生ヤングケアラーの壮絶体験と母の最期【48歳で認知症になった母 結末とネタバレ】


前の家の前で立ちすくむお母さんを迎えに行った帰り道、話そうとするものの、会話は成り立ちません。支離滅裂なことを言って、泣いたりわめいたり…。困り果てやっとの思いで帰宅するのが常でした。
さらに行動はエスカレートしていきます。
朝、学校へと向かう美齊津さんを裸足で追ってきたうえに、家まで送り届けても美齊津さんをつかんで離さなかったり。友達からも奇異な目で見られ、恥ずかしさと困惑でどうしたらいいか分からなくなりました。
夕方に帰宅し、またいなくなってしまったお母さんを探す毎日…。


意味の分からない会話も、徘徊も病気のせいだと分かっているのに、お母さんを責めたくなってしまう…。
彼の心には、言葉にならない感情がこみあげてくるのでした。
誰も助けてくれない
そのうち、級友たちの間で、お母さんの行動が噂になるようになりました。
苦しい気持ちを抱えながらお母さんを見守り続ける毎日の先には、さらに辛い現実が待っていました。

お母さんはついに排泄さえ失敗するようになってしまったのです。
そんなある日のこと、授業中に級友から告げられたのは、思いもよらないことでした。


息苦しくなってしまった学校生活を終えて帰宅しても、待っていてくれるはずのお母さんはいません。また前の家に行ってしまったお母さんを、連れ戻しに行く日々。
そんな気持ちを一つ屋根の下に暮らす叔母さんも、家を出てしまったお兄さんも、育児に忙しいお姉さんには共有できなかったのでした…。

この頃から、耳栓をして勉強をするようになりました。夜になってもお母さんの独り言が消えてくるからです。
「集中さえしていれば 勉強さえしていれば 現実を忘れられる」
その一心から勉強に打ち込み、家にいるときは問題集を解く日々。しかし急に大声を出したり、徘徊し続けるお母さんを止めることはできません。



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