甘酸っぱさと皮をむかずとも食べられる手軽さが魅力のいちご。果物のなかでも一番好き、という方も多いのではないでしょうか。いちごは世界中で食べられていますが、生食での消費量は日本が世界一だとも言われています。シーズンには「いちごフェア」をよく見かけますし、いちご狩りもさかん…なんだか納得かも!
【画像を見る】長崎が誇る大粒いちご「ゆめのか」は超ジューシー!
日本で一番最初にいちごが伝えられた県
日本でいちごが食べられるようになったのは江戸時代末期。オランダ人によって長崎県に持ち込まれたのが始まりと言われています。
そして長崎県は全国有数のいちごの産地でもあり、令和3年の農業産出額が115億円と全国4位にランクイン。温暖な気候と日当たりに恵まれているため、いちごの生産にも適しているそうです。
日本列島の最西端に位置する長崎県は、平坦地が少なく傾斜地が多い複雑な地形と、温かく雨が多い気候が特徴です。それらをうまく利用して、昔から畑作や果実栽培がさかんに行われてきました。県内には多くのいちご産地があり、各地域の特色を生かしてさまざまな品種が栽培され、11月~5月にかけて出荷されています。
長崎いちごの人気品種をご紹介!
◆ゆめのか
数ある品種のなかでも、酸味と甘みのバランスがよく、いちごならではの甘酸っぱさが楽しめると評判なのがゆめのか。
2007年に誕生した比較的新しい品種ですが、長崎県では2012年から本格的に栽培が始まり、いまや県を代表する品種として、長崎県で栽培されるいちごの55%(令和4年度実績より)を占めているそうです。大粒で鮮やかな赤色をしており、果汁たっぷりでジューシー。甘みとほどよい酸味もたまりません! 果皮がしっかりしているため食感はやや硬めですが、日持ちするのが特徴です。
◆恋みのり
2020年に登録されたばかりの新しい品種ながら、大きめの実に濃い甘さとたっぷりの果汁がおいしいとすでに人気を集めています。香りも甘くて華やか。「恋みのり」という名前は、収穫(みのり)が多いこと&いちごを通して託された想いが叶うように、との願いを込めて命名されたそうです(農研機構HPより) 。
簡単で見た目も楽しい! いちごのスイーツ
いちごは、赤い色が華やかで、フォルムもかわいい果物ですよね。そのまま食べるのはもちろんですがスイーツにしても、おいしく豪華に仕上がるのでおもてなしにピッタリです! 秋から冬にかけてのパーティーシーズンに大活躍しそうなレシピを集めましたので、ぜひチェックしてくださいね。
【かんたんスイーツ1】いちごミルク
つぶしたいちごと砂糖を混ぜ、牛乳をそそげば完成! ミキサーやレンジを使わず、材料も道具もシンプルにできる1品です。コツは牛乳をそそぐとき、少しだけていねいに入れること。長めのスプーンを使うことで、きれいな2層になります。果肉感がしっかり残っているので飲みごたえもありますよ。
いちごミルク
材料(2人分)
いちご…1/3パック(約100g)
砂糖…大さじ2
牛乳…1カップ
作り方
1.ボウルにいちご、砂糖を入れ、フォークでよくつぶして、グラスに注ぐ。
2.牛乳を、長めのスプーンに伝わらせながらゆっくり注いで2層にする。かき混ぜながら飲む。
※124kcal
【かんたんスイーツ2】ぷるぷるいちごゼリー
カットしたいちごに熱湯を加えてしばらくおくと、いちごの色がしみ出てほんのり赤色になります。火を使わずワンボウルでできるので、お子さんと一緒に作るのも楽しいかもしれません。
【かんたんスイーツ3】いちごクリームショートケーキ
ケーキというと工程が多そうなイメージですが、食パンを使えば手軽に作れます。クリームにつぶしたいちごを混ぜ込むことで、きれいなピンク色に!
甘酸っぱいいちごには、ビタミンCの含有量が果物の中でもトップクラス。一般的な大きさのいちごなら1日10~11粒、大粒のものなら1日6~8粒で、1日分の推奨量であるビタミンC100mgをまかなえるとも言われているんです。風邪やインフルエンザが流行する冬場にもってこいですね。
生活にフレッシュでおいしいいちごを取り入れて、健康な毎日を過ごしましょう!
文=山上由利子