おだしがジュワ~! プロの「だし巻き卵」を作るコツ【プロが教える和食の基本】

#食   
厚めに等分に切り、器に盛り、お好みで大根おろしを添える

『プロが教える和食の基本 素材の旨味を引き出せば究極に美味しくなる』 2回【全10回】


普段使いの食材や調味料で作るいつもの味に飽きてきたら、プロの技を試してみませんか?
「美味しさには理由がある」「なぜ美味しくなるのか?」という考え方に重点を置き、和食の定番料理を中心にプロのコツを紹介してくれるのは、料理人の関斉寛さん。
味に差がつくひと手間を踏まえながら、家庭で極上の料理を作るコツをお送りします。

だし巻き卵

ぷるんぷるんの卵からだしがジュワッと。
超速で巻くスピードが命。

◆材料(1本分)
A
 ・卵 4個
 ・一番だし(作り方は下記参照) 90ml
 ・薄口しょうゆ 5ml
 ・みりん 5ml
サラダ油 適量
大根おろし お好みで

◆作り方
1 ボウルにAの材料を入れて泡立て器でよく混ぜ、ザルでこす。

ボウルに材料を入れてよく混ぜ、ザルでこす


2 卵焼き器を熱しキッチンペーパーで油を引き、卵液を薄く流し入れる。

卵焼き器を熱し油を引き、卵液を薄く流し入れる


3 気泡は箸でつぶしながら、四隅を外し奥側から手前に巻く。

気泡はつぶしながら、奥側から手前に巻く


4 手前まで小さく巻けたら、奥側のスペースにキッチンペーパーで油を引く。

手前まで巻けたら、奥側のスペースに油を引く


5 卵を奥側に移動し、手前側にもキッチンペーパーで油を引く。

卵を奥側に移動し、手前側にも油を引く


6 1回目より少し多めの卵液を流し入れ、薄く広げる。

1回目より少し多めの卵液を流し入れ、薄く広げる


7 巻いた卵を少し持ち上げて卵焼き器の奥側を傾けて、卵液を流し込む。

1回目より少し多めの卵液を流し入れ、薄く広げる


8 巻いた卵を押さえながら卵焼き器の手前を下げて、卵液を下側に広げる。

巻いた卵を押さえながら卵液を下側に広げる


9 手首を返すようにして内側に巻く。卵液がなくなるまで4~9を繰り返す。

手首を返すようにして内側に巻き、卵液がなくなるまで4〜9を繰り返す


10 巻いた卵にときどき菜箸を刺して、中の気泡を抜きながら焼く。

巻いた卵にときどき菜箸を刺して、中の気泡を抜きながら焼く


11 最後に、卵を箸で卵焼き器に押しつけるようにして形を整える。

卵を箸で卵焼き器に押しつけるようにして形を整える


12 卵を取り出し巻きすで巻いて形を整える。しばらく寝かせる。

卵を取り出し巻きすで巻いて形を整え、しばらく寝かせる


13 厚めに等分に切り、器に盛り、お好みで大根おろしを添える。

厚めに等分に切り、器に盛り、お好みで大根おろしを添える


美味しいだしの取り方

昆布だし

湯冷ましした軟水で、旨味を引き出す。
あっさりとした鍋物や煮物に

◆材料(作りやすい分量)
昆布 10cm角
水 1L

◆作り方
鍋で湯を沸かし、火を止めて人肌まで冷ます。ボウルに入れ、表面をさっと拭いた昆布を加え、冷蔵庫で一晩(8〜10時間)浸す。

湯冷ましした軟水で旨味を引き出す

湯冷ましした軟水に浸しておくと旨味が格段に違う。

一番だし

澄み切った黄金色。
吸い物など、だし自体を味わう料理に

◆材料(作りやすい分量)
昆布だし(上記) 1L
かつお節 15g

◆作り方
1 昆布は沸く前に取り出す
昆布だしを鍋に移し火にかける。60℃位で昆布を取り出して香りが飛ぶのを防ぐ。

昆布は沸く前に取り出す


2 アクをよくすくう
そのまま沸かしてアクをよく取る。雑味がなくなる。火を止め粗熱を取る。

アクをよくすくう


3 温度を測る
温度が下がり、80℃になったら4の工程へ。1℃違うと風味が変わるので測る。

温度を測る


4 かつお節を加える
80℃になったら、かつお節を加え、沸騰しない火加減をキープし1〜 2分煮出す。

かつお節を加える


5 静かに流し入れてこす
ボウルにザルを重ねてさらしを敷き、 4をこす。かつお節は押さない。

静かに流し入れてこす


6 冷蔵庫で2日保存可能
5のとき、ボウルに菜箸を渡して、その上にザルをのせるとこしやすい

冷蔵庫で2日保存可能


レシピを参考にするときは

・「旨味」とは、「素材が本来持つ美味しさ」の意味、「旨味成分」とは、たんぱく質を構成するアミノ酸(グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸、コハク酸)の意味で記載しています。

・特に記載がない場合は、砂糖は上白糖、塩は自然塩、酢は穀物酢、酒は清酒、みりんは本みりん、小麦粉は薄力粉、梅干しは塩分8%を使用しています。

・液体の5mlは小さじ1、15mlは大さじ1、200mlは1カップで計量できます。

・水溶き片栗粉は、片栗粉と水を1:1の割合で混ぜた分量を記載しています。

・黄ゆず、木の芽、白板昆布以外は、スーパーで購入した食材と調味料を使用しています。

・野菜類、きのこ、豆類、果物は、特に記載がない場合、洗う、皮をむくなどの作業をすませてからの手順です。

・フライパンは鉄、鍋はアルミの雪平鍋を使用しています。

・特に記載のない場合、火加減は中火です。

※本記事は関斉寛著の書籍『プロが教える和食の基本 素材の旨味を引き出せば究極に美味しくなる』から一部抜粋・編集しました



著=関斉寛/『プロが教える和食の基本 素材の旨味を引き出せば究極に美味しくなる』(KADOKAWA)

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