“愛の人”NEWS加藤シゲアキ「人はバラバラだからこそ愛がいる」新刊『ミアキス・シンフォニー』撮り下ろしインタビュー!

アイドルグループ「NEWS」のメンバーで、作家の加藤シゲアキさんが2018年から雑誌『anan』で連載していた小説『ミアキス・シンフォニー』が2月26日(水)に発売。今回は雑誌レタスクラブ「オトナのNEWS」連載取材撮影時に特別に時間をいただき、新刊について撮り下ろしインタビューを行いました!
『ミアキス・シンフォニー』は一番時間を費やした作品
――大幅な加筆修正を加えた新刊です。7年越しに愛の物語がついに完結しますね。
加藤シゲアキさん:「はい! といいたいところですが、実はまだ最後の修正中なんです(笑)(取材は1月中旬)。
明日が最終締め切りなので、もうひと踏ん張りというところですね。
もともと連載用に書いていたものを一つの物語にするにあたって、順番も入れ替えたり、話をつなげるために新たなストーリーを書いたり…。これまでにない書き方をしているので、今までの作品の中で一番時間がかかっていると思います。
最初にお話をいただいたときは、NEWSがちょうど15周年のタイミングで、僕は1回限りの書き下ろしだと勘違いしていたんですよ。『書き下ろしなら頑張ります!』って言ったら、連載だったっていう(笑)。もちろん、ありがたいお話なんですけどね。
ただ、書き下ろしだと思ってたから、完全に見切り発車。自分でもどんな話になるか分からないまま書いていました。行き当たりばったりで書き進めて、途中でやっと『主人公はこの人なんだ』って自分でも理解したんです」

――ぬいぐるみにしか本音を話せない少女、生真面目な大学教員、人付き合いに自信を持てない弁護士、謎めいた料理人など、一つの場面をさまざまな人物の視点で語っていくうちに、一見接点のなさそうな登場人物たちが交錯していく構成の妙も光る本作。緻密なつながりは、最初から綿密に練られたものだと思っていました。
加藤シゲアキさん:「そう思ってもらえたら成功ですね(笑)。実際は、全く違うんですけど。そのときそのとき、枝葉が生えるように勝手に生まれたものたちをとりあえず繋いでいきました。
そこから『じゃあ、こことここはつなげて』『この枝は切って』というように書いていきましたね。
表と裏がある、A面B面な話にしようということと、『ミアキス・シンフォニー』というタイトルしか最初は本当に決まってなかったので。タイトルも『とりあえずカッコイイ名前をつけて、回収は後で考えよう』と思っていました(笑)。
執筆時は、その場の自分を試すというか、このアイデアをどうくぐり抜けるかということを考えていましたね」
“愛の人”加藤シゲアキが語る「愛」とは?
――物語のテーマは“愛”。“愛する”ということについて、改めて考える作品になっています。
加藤シゲアキさん:「はい、たまには僕も爽やかな話も書いておかないとなって(笑)」
――加藤さんは“愛の人”というイメージがありますよ?
加藤シゲアキさん:「えぇ!? そんなイメージあります(笑)?
ま、でも結局、みんな根底には愛が流れていますからね。誰だって愛に溢れているんですよ」
――あえて口にするものではない?
加藤シゲアキさん:「そう、その通り! でも、確かに『何でもかんでも愛って言うのは違うだろう!』っていう思いは持っているかも(笑)。『愛という言葉で矮小化するな!』って。そういうところは確かにあるかもしれないですね。
この『ミアキス・シンフォニー』もいろんな登場人物がいて、『人ってバラバラだよね。でも、だからこそ愛がいるよね』ということを書いた物語。
登場人物たちの生きている姿を想像しながら読んでいただいて、皆さんが愛について考えるきっかけになったらうれしいです」

広がり続ける活躍の場。「加藤ってこんなにアクティブだったんだ」驚かれるかも
――執筆活動の他にも、音楽イベントの開催、さらには5月4日(日)、5日(月)に「ミラーライアーフィルムズ東海市プレミア上映祭」での上映が決定している短編映画『SUNA』の監督&主演を務めるなど、ジャンル問わず幅広いお仕事で活躍されていますね。
加藤シゲアキさん:「ありがとうございます。いろいろなことにチャレンジさせてもらっていて、毎日新鮮ですよ。ファンの方は『また何か新しいこと始めたな』くらいの感じで優しく見守ってくれていると思うんですけど、それ以外の方は『加藤ってこんなにアクティブだったんだ』ってビックリしているかもしれないですね。
僕、インドアっぽく見られるんで(笑)。MBTIもI(内向型)だと思われることが多いけど、全然E(外向型)です。で、僕とは逆に小山(慶一郎)がEに見えてIタイプなんじゃないかな?」
――小山さんはレタスクラブで連載中の「小山姉弟の食卓」で、INFJ(提唱者)だとお話しされていました。
加藤シゲアキさん:「やっぱりIですよね。当たった! そして、確かにめちゃくちゃ提唱者っぽいな(笑)」
――加藤さんは何タイプなんですか?
加藤シゲアキさん:「指揮官(ENTJ)です。自分でもめちゃくちゃ指揮官だなって思います(笑)」
――指揮官は、完璧主義のカリスマですね。
加藤シゲアキさん:「確かに、何でも自分で指揮したくなっちゃうんですよね。旅行でも次の日の予定は完璧に決めておきたいし。なんなら夜ご飯の場所まで決まってないと嫌。
この前、大人数で旅行に行ったんですけど、そのときに冒険家(ISFP)がいて。その場の雰囲気で行動するから、全然予定が決まらないんですよ。他のメンバーも割とそういうタイプの人が多くて、オレだけ『明日のご飯決まってないけど大丈夫かな?』『なんなら今日のご飯も場所は決まってるけど、予約は取ってないから確定じゃないよね?』『別の案も考えておく?』って心配してた(笑)。
本当のところ、翌日だけじゃなくて、むこう一週間の予定は全部把握していたいんですよ。最近は忙しいから、明日のことでいっぱいいっぱいになっちゃっているけど。本来は予定をキッチリ決めて、それに向かって行動したいタイプなんですよね」
――『ミアキス・シンフォニー』が完成したら、少しはゆっくりできそうですか? 今後やりたいことがあれば教えてください。

加藤シゲアキさん:「そうですね。少しは落ち着くと思うので、ひとまず部屋を片付けたいです。それから本を読んだり、映画を観たりする時間をさらに増やせたらいいな。
忙しい中でも、割と頑張ってる方だとは思うけど、もう少しインプットの時間を増やしたい。
それに、釣りにも行けてないから行きたい! 今、マグロがたくさん釣れているらしいんですよ。その情報を聞くたびに、早く行きたくて、行きたくてウズウズしています(笑)。自分の生活を削りながら作品を書いていたので、無事完成したら、自分の時間を充実させたいですね」
作家・加藤シゲアキ的愛用アイテムは?

仕事のときは筆箱を持ち歩いていることが多いそう。
赤ペンへのこだわりは「書いて消せること!(笑)」と加藤さん。


■加藤 シゲアキPROFILE
1987年生まれ、大阪府出身。青山学院大学法学部卒。NEWS のメンバーとして活動しながら、2012年1月に『ピンクとグレー』で作家デビュー。2020年刊行の『オルタネート』で、第164回直木三十五賞候補、第42回吉川英治文学新人賞受賞、第18回本屋大賞第8位、第8回高校生直木賞受賞
メガネ¥41,800/OPTICAL TAILOR CRADLE(オプティカルテーラー クレイドル)(OPTICAL TAILOR CRADLE青山店 (オプティカルテーラー クレイドル))
※その他スタイリスト私物、ペン・ペンケースは加藤さん私物
【撮影=十万正人/TEXT=鳥取えり/スタイリング(衣装)=三島和也(Tatanca)/ヘア&メイク=KEIKO】
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