栃木のいちごがおいしい理由
それは栃木の自然環境。豊富な水資源があり、肥沃で水はけのいい土壌に加えて、冬の日照時間が長いという気候が農産物のおいしさを増大させます。
さらに、適度な日照時間と気候の中でじっくり日数をかけて成熟することで、しっかり甘みとうま味がつまったいちごになるんです。
栃木のいちごの代表選手をご紹介!
1980年代に生まれた「女峰」をはじめ、栃木県では、いちごの開発にも力を入れてきました。県内でしか味わえないため幻のいちごとも呼ばれる「とちひめ」や、夏~秋にかけて出荷される「なつおとめ」など、その数なんと10品種! そのなかから代表的なものをご紹介します。
◆とちおとめ (出荷時期の目安:10月~6月)
甘味と酸味のバランスがいい、オールラウンダー。生食からスイーツにも適した万能いちごなんです。
◆スカイベリー (出荷時期の目安:11月~6月)
栃木県いちご研究所が17年の歳月をかけて開発した品種で、大粒で形が綺麗な円錐形なのが特徴。上品な甘さと、ジューシーでまろやかな味わいでファンが多く、贈答品としても人気です。
◆とちあいか (出荷時期の目安:10月~6月)
栃木県から2019年秋に初出荷された、新品種のいちごです。香りが強く、甘さも際立っています。ヘタの部分がへこんでいるので、半分に切ると断面がハートの形に!
まるごといちごが堪能できるレシピ
「栃木のいちご」の特徴である、適度な酸味と甘み。そして、いちごのコロンとしたかわいらしいフォルムが生きる、いちごスイーツをご紹介します。
【レシピ1】いちごのボンボンパフェ
グラスに張り付けたいちごの薄切りがかわいいパフェです。一見盛り付けが難しそうですが、生クリームはスプーンでならせばOKなので、絞り袋などは使わず簡単に作れます。
いちごのボンボンパフェ
材料(直径8cm、高さ6cmのグラス2個分)
いちご…小14粒
ストロベリーアイスクリーム…100g
生クリーム…1/2カップ
砂糖…大さじ1/2
コーンフレーク…40g
いちごジャム…小さじ2
下ごしらえ
1.グラスにアイスクリームを等分に入れ、スプーンの背で表面をならす。グラスのまわりについたアイスクリームをペーパータオルで拭き、冷凍室に入れて冷やしておく。
2.いちごは縦4等分の薄切りにする。内側2枚をグラスに張る用に使い、外側2枚を上の飾り用に使う。
3.ボウルに生クリーム、砂糖を入れ、底を氷水に当てながら泡立て器で八分立て(つのが立つくらい)のホイップクリームを作る。
作り方
1.グラスの側面に、いちごの内側部分を1周張りつける。
2.その中にコーンフレーク1/4量、ホイップクリーム1/4量を順に入れる。表面をならし、いちごジャム半量をのせる。
3.さらにコーンフレーク1/4量、ホイップクリーム1/4量を順にのせ、スプーンの背などで円すい形に整える。
4.飾り用のいちごを張りつける。もう1個も同様に作る。
【レシピ2】いちごのサンドイッチ
ケーキよりも簡単なのに、生クリームの濃厚さが味わえるフルーツサンドです。白いパンとクリームの間でいちごの赤が一段と目を引きますね。
いちごのサンドイッチ
材料(2人分)
食パン(10枚切り)…4枚
いちご…大9粒
生クリーム(乳脂肪分40%以上のもの)…1/2カップ
砂糖…小さじ2
作り方
1.ボウルに生クリーム(乳脂肪分40%以上のもの)1/2カップ、砂糖小さじ2を入れ、泡立て器で八分立て(やわらかなつのが立つくらい)に泡立ててホイップクリームを作る。いちごは縦半分に切る。
2.食パン(10枚切り)は耳を切り落とす。
3.パン2枚に、ホイップクリームを薄くぬる。
4.いちごを半量ずつ切り口を下にして均一に並べ、すき間を埋めるようにしてホイップクリームをぬる。上の面を平らにして、それぞれもう1枚のパンでサンドする。
5.ラップでふんわりと包み、冷蔵室で15〜20分冷やして、クリームを落ち着かせる。ラップをはずして切り分ける。
【レシピ3】いちご白玉
白玉粉に潰したいちごを練りこむことで、ピンク色の白玉が完成! いちごの酸味とあずきの優しい甘さの相性もばっちりです。
いちご白玉
材料(3〜4人分)
いちご…50g(3〜4粒)
いちご(飾り用・縦半分に切る)…4〜5粒分
ゆであずき…大さじ3〜4
白玉粉…100g
作り方
1.いちごは縦半分に切り、ボウルに入れてフォークで細かく潰す。計量カップに入れ、水を加えて1/2カップにする。
2.ボウルに白玉粉、1を入れてよく練る。粉っぽさがなくなったら直径2cmに丸める(約20個できる)。
3.鍋に湯を沸かし、2を入れる。弱めの中火にして白玉が静かに揺れるくらいの火加減でゆで、浮いてきてから約1分ゆでて冷水にとってさまし、水けをきる。
4.器に白玉を盛り、ゆであずき、飾り用のいちごをのせる。
いちごを洗う際は、ヘタを切る前に洗い流す程度にさっと水で洗ってくださいね。ヘタを切ってしまうと、切り口から水分が入り込んで風味が落ちる原因になることも。ちなみにいちごは追熟はしないので、買ったらすぐに食べるか、調理するのがおすすめですよ。
文=山上由利子