【徹底解説】アヒージョとは?名前の意味や「オイルが主役」の正しい食べ方

レストランやバルで見かける、グツグツと熱いオリーブオイルに具材が浸されたアヒージョ。味はもちろん見た目もおしゃれで人気の料理ですが、実は自宅でも手軽に作れるんです。
ここでは、アヒージョの基本から、知っておきたい正しい食べ方、そして失敗せずに美味しく作るためのプロのコツまでを徹底解説します。
アヒージョとは? スペイン生まれの「にんにく風味」の小皿料理
アヒージョの正体や名前の由来、発祥地といった基礎知識を知っておくと、さらに美味しく楽しめます。
スペインの伝統的なタパス(小皿料理)
アヒージョは、オリーブオイルとにんにくで食材を煮込む、スペイン南部発祥の料理です。スペインの居酒屋であるバルでは、お酒と一緒に楽しむタパス(小皿料理)の一つとして、ほとんどのお店で提供される定番メニューとなっています。

名前の由来は「にんにく」が主役!
「アヒージョ(ajillo)」はスペイン語で「小さなにんにく」や「刻んだにんにく」「にんにく風味の」といったニュアンスを持ちます。この名前が示す通り、アヒージョはにんにくが料理の主役であることを物語っています。
正式には「主な食材名+アル アヒージョ」のように呼ばれますが、日本ではそのまま「アヒージョ」として親しまれています。
シンプルな材料と調理法
アヒージョの基本的な材料は非常にシンプルです。オリーブオイル、にんにく、鷹の爪(唐辛子)、そして塩の4つ。にんにくの香りや風味を立たせるために低温で煮込むことで、素材本来の味わいを最大限に引き出します。
本場ではカスエラという耐熱性の陶器皿を使って調理・提供されますが、日本ではスキレットや小鍋を使って、熱々のまま食卓に出されることが多いです。(専用の直火対応製品を使用してください)
具材に決まりなし!アレンジ自在のアヒージョ
アヒージョの魅力の一つは、その具材の多様性にあります。使う食材に特に決まりはないため、好みの食べ物や冷蔵庫にある食材で自由にアレンジを楽しめます。

■魚介類(定番):
えび、かき、たこ、いか、たらのほか、イワシやエスカルゴなど
■肉類:
鶏肉、豚肉、牛肉、ベーコン、ソーセージなど
■野菜・きのこ:
マッシュルームなどのきのこ類、じゃがいも、ミニトマト、ブロッコリー、アスパラガスなど
魚介類と野菜を組み合わせると、彩りもよく豪華な一皿になります。また、隠し味にアンチョビを加えると、旨味がオイルに溶け込み、さらに奥深い味わいになります。
知っておきたいアヒージョの正しい食べ方
アヒージョは、ただ具材を食べるだけの料理ではありません。本場のスペインでは、ある食べ方が定番となっています。

主役は「オイル」!バケットやチュロスにつけて堪能しよう
アヒージョの醍醐味は、具材ではなく、にんにくや食材の旨味がたっぷり溶け込んだオリーブオイルそのものを味わうことです。熱々のオイルを直接食べるのは難しいため、パンやチュロスをオイルに浸して味わうのが一般的。パンは、カリッとトーストしたものやハードタイプのバゲットなどが、オイルを吸うのでおすすめです。本場スペインでは、旨味が凝縮されたオイルを残さずにすべて食べきるのがマナーとされているのだそう!
失敗知らず!おいしいアヒージョを作るための3つのコツ
アヒージョはシンプルな料理ですが、いくつかのコツを押さえるだけで、ぐっとお店のような味わいになります。プロの知恵を活用して、美味しいアヒージョを作りましょう。
コツ1:オリーブオイルを賢く使い分ける
オリーブオイルには、オリーブ特有の香りが豊かなエクストラバージンオイルと、香りが取り除かれ比較的安価なピュアオイルがあります。
アヒージョは多量のオイルを使いますが、エクストラバージンオイルを使うと煮込む過程で風味が飛んでしまいがち。そのため調理時には青臭さがなく安価なピュアオイルを使用し、仕上げに香り付けとしてエクストラバージンオイルを少し垂らすことで、オリーブの香りを生かしつつ、無駄なく楽しめます。

コツ2:具材の水気を切る
シンプルな調理だからこそ、食材そのものの旨味が重要になります。
具材に水分が残っていると、味がぼやけたり、油はねの原因になったり、オイルの風味を損なったりする原因に。
魚介類や野菜など、水分の多い具材を使用する場合、キッチンペーパーなどで水気をしっかり拭き取りましょう。また、下ゆでしたものや下味をつけた具材も、必ず水気を切ってからオイルに入れましょう。油はねによる火傷を防ぐための重要なステップにもなります。
コツ3:弱火でじっくり火を通す
アヒージョは、弱火でじっくり煮込むのが美味しく作る最大のポイントです。
ちょうどオイルがぐつぐつと静かに煮立つ弱火〜中火の火加減が理想的です。
にんにくは焦がすと苦味が出てしまうため、まずはオリーブオイルににんにくと唐辛子を入れ、弱火でじっくり香りを引き出すようにしましょう。
火の通りが早い具材は、煮込みすぎを防ぐために時間差で入れるなど、工夫をすると美味しく仕上がります。
お手軽!家庭で作れるアヒージョのレシピ2選

たらとじゃがいものアヒージョ
【材料・2〜3人分】
甘塩たら…1切れ(約120g)、じゃがいも…1個、にんにくのみじん切り…1片分、ミニトマト…4~6個、好みのパン…適量、オリーブ油、塩、一味とうがらし
【作り方】
1.じゃがいもは1.5cm厚さの一口大に切って耐熱皿にのせる。ふんわりとラップをかけて電子レンジ(500W)で約5分加熱し、ペーパータオルで水けを拭く。たらは骨を除き、一口大に切る。
2.小さめのフライパンににんにく、オリーブ油1/2カップを入れて火にかける。にんにくがうすく色づいたらたらを加えて、軽く混ぜる。たらの色がところどころ変わったら、じゃがいも、ミニトマトを加え、全体に油をかけながら約1分煮る。塩小さじ1/2〜2/3をふって火を止める。温めた器に盛り、一味適量をふる。パンを添え、オイルをつけながら食べる。(たらにしっかり火が通っていることを確認してください。)
(1人分400kcal、塩分2.1g 調理/植松良枝 栄養計算/スタジオ食)

豚とかぶのアヒージョ
【材料・2〜3人分】
豚カレー用肉…120g、ベーコン…1枚、かぶ…1個、にんにくのみじん切り…1片分、パセリのみじん切り…適量、ローズマリー(ドライ)…小さじ2/3、好みのパン…適量、塩、オリーブ油
【作り方】
1.かぶは皮つきのまま縦半分に切り、さらに縦1cm幅に切る。豚肉は1cm四方の棒状に切り、塩小さじ1/3をもみ込む。ベーコンは1cm幅に切る。
2.小さめのフライパンににんにく、オリーブ油1/2カップを入れて火にかける。にんにくがうすく色づいたらローズマリー、豚肉、ベーコンを加えて軽く混ぜ、全体に油をかけながら約2分煮る。かぶを加え、同様に約30秒煮て、塩小さじ1/2〜2/3をふり、火を止める。温めた器に盛り、パセリを散らす。パンを添え、オイルをつけながら食べる。(豚肉にしっかり火が通り、中心まで加熱されていることを確認してください。)
(1人分472kcal、塩分2.2g 調理/植松良枝 栄養計算/スタジオ食)
※電子レンジは500Wのものを基準としています。600Wなら0.8倍、700Wなら0.7倍の時間で加熱してください。また機種によって差がありますので、様子をみながら加熱してください。
▶教えてくれた人 植松良枝先生

料理研究家。野菜や魚介類、果物などの食材の旬を大切に、季節感あふれる料理を提案。自らの畑で多くの野菜も栽培。仕事の合間を縫ってアジアやヨーロッパなど国内外を旅行し、各地の食文化に触れている。
アヒージョは、オリーブオイルと具材の旨味が溶け合った味わいを、熱々で楽しめるのが魅力です。ぜひ、お気に入りの具材とバゲットを用意して、おうちでバル気分を満喫してみてくださいね。
文=レタスクラブ 監修=齋藤久美子(栄養士)
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