もっとも身近な生薬!「温しょうがみそ」料理&自家製「しょうが漢方」で今年の冬は冷え知らず♪

体を温めることで知られるしょうがは、もっとも身近な生薬の一つ。調理法によってその効果は変わるため、手軽で上手なしょうがの食べ方を知っておくことが大切です。ここでは、しょうがのもつパワーや、作り置きすればさまざまな料理に使える「温しょうがみそ」の作り方とアレンジ料理、そして簡単に作れるしょうがの漢方をご紹介します。
体を内側から温めるしょうがの上手な食べ方

しょうがは加熱によって成分が変わります。生のしょうがに多く含まれる成分・ジンゲロールは、加熱するとショウガオールに変化します。ともに体を温める効果はありますが、ジンゲロールが皮膚の表面や末端に作用するのに対し、ショウガオールは脂肪や糖質の燃焼によって体温を上げるのです。
温しょうがで食べよう!
完全にショウガオールに変化させるためには、長時間の加熱と乾燥が必要ですが、短時間でもある程度の効果は得られます。しょうがは「温しょうが」で体に取り入れましょう!
高温での加熱に注意!
しょうがは200℃以上で加熱すると栄養成分がこわれてしまいます。意外に高温になりやすいのが、フライパンでの加熱。しょうがを最後に加えるなど、調理手順に工夫をしましょう。
【編集部より】「追いしょうが」をするのもおすすめ!
体を温める効果を優先するのであれば最後に加えるのがベストですが、油に香りを移して香りづけとして使いたい場合は、最初から加えたいですよね。そんなときは、仕上げに追いしょうがをするのもおすすめですよ。
また小さいお子さんがいる場合は、細かく刻むのではなく、大きめに切っておくと食べるときに取り除きやすくなります。
チューブ入りでもいい!
すりおろしと比べると香りは弱くなりますが、チューブ入りのおろししょうがでも効果はあります。紅茶などに入れれば、体が内側からポカポカに!
作りおきしてこまめにとるなら「温しょうがみそ」
体にいいとわかっていても、いちいちしょうがを調理するのはちょっぴり面倒。そんなとき、作りおきしておける「温しょうがみそ」があると便利です。みそのうまみに、しょうが、ねぎの風味をかけ合わせた温しょうがみそは、1つ入れるだけで奥深い味わいに仕上がるから、調理がぐっと手軽になります。炒めものや煮ものなど、幅広く活用できますよ。もちろん、しょうが効果はさめてもそのままなのでご安心を。
* * *
温しょうがみその作り方

[ 材料/作りやすい分量・約180g]*全量で310kcal/塩分8.9g
・しょうが・・・ 70g
・長ねぎ・・・ 1/4本
・ごま油 ・・・大さじ1
・みりん・・・ 大さじ2
・みそ・・・ 大さじ4
[ 作り方 ]
1. しょうがは皮つきのまますりおろす。ねぎはみじん切りにする。

2. 小鍋にごま油を中火で熱し、ねぎを加えてさっと炒める。香りが立ったら、みりん、みそを加えて混ぜ、みそを溶かす。

3. しょうがを加えて弱火にし、約3分煮る。

温しょうがみそを料理に使ってみよう!
作った温しょうがみそは、いろいろな用途に使えます。今回は、しょうがみそを使った炊き込みご飯をご紹介します。
鮭ときのこのしょうがみそご飯
しょうがの風味が鮭ときのこのうまみを引き出す!
[ 材料/3~4人分 ]*1人分331kcal/塩分1.1g
・塩鮭・・・ 1切れ
・しいたけ ・・・3枚
・まいたけ ・・・50g
・米 ・・・2合
・温しょうがみそ・・・ 大さじ3
酒
[ 作り方 ]
1. 鮭は酒大さじ1をふる。しいたけは軸ごと薄切りにする。まいたけは小さめに裂いてほぐす。米は洗ってざるにあけ、約30分おく。
2.炊飯器の内釜に米、水1カップ、温しょうがみそを入れ、混ぜてみそを溶かす。2合の目盛りまで水を足したら、鮭、きのこをのせ、普通に炊く。
3.炊き上がったら、鮭は骨を取り除いてほぐし、全体をさっくりと混ぜる。

【編集部より】苦手な人にも試してほしいレシピ
しょうがの辛みはほぼ感じず、風味と香りが口の中に広がります。しょうがの辛みが苦手という人や、小さなお子さんも食べやすいので、ぜひ試してみてください。
医師のおすすめ!手軽な自家製漢方「 乾姜(かんきょう)」を作ろう
漢方の生薬「乾姜」は、しょうがを蒸して乾燥させたもの。オーブン加熱でもできるので、ぜひ作ってみてください。加熱後は乾燥して縮み、カリカリになりますが、乾燥が不充分な場合、カビが生える可能性がありますので注意しましょう。漢方薬では粉末状にしますが、そのままお茶やスープに入れて使えます。体が芯から温まるホットドリンクが作れますよ!
[ 材料/10g分 ]
・しょうが・・・100g
[ 作り方 ]
1.しょうがは皮つきのまま1㎜厚さの薄切りにする。
2.天板にオーブン用ペーパーを敷いて重ならないように広げ、100℃に予熱したオーブンで約1時間加熱する(やわらかい部分が残っていたら10分ずつ追加加熱する)。
3.取り出して広げたまま一晩おき、乾燥させる。

【編集部より】身近な漢方でストレス&冷えを撃退!
古くから漢方薬としても使われてきたしょうがには、気の巡りをよくしたり、体を温める作用が期待できます。冷えに悩む人が多く、ストレスが溜まりがちな現代人にもぴったりの漢方と言えます。
* * *
温しょうがみそは、冷蔵室で約3週間保存可能です。しょうがの辛みがあるので、小さい子どもや辛みが苦手な人は加減して使ってください。乾姜は、乾燥させた後、乾燥剤とともに密閉容器に入れ、冷暗所で約半年間保存できます。温しょうがみそ&乾姜をいつものレシピに加えて、あったかく冬を過ごしましょう!
監修/石原新菜(イシハラクリニック副院長) 調理/髙山かづえ 撮影/難波雄史 スタイリング/駒井京子 栄養計算/スタジオ食 編集協力/田久晶子 編集部コメント取材/松田支信
【レタスクラブ編集部】
Information
石原新菜先生
イシハラクリニック副院長。主に漢方医学、自然療法、食事療法により、さまざまな病気の治療に当たっている。クリニックでの診察のほか、講演、テレビ出演、執筆など幅広く活躍中。
<レタスクラブ 2022年12月号より>


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